2011年12月7日水曜日

原発とカネ

このところ、原発事故を巡り、賠償金の話が連日伝えられている。

政府の原子力損害賠償紛争審査会は、避難地域の周辺にある福島県内23市町村の全住民を、賠償対象とする追加指針を決めたという。
賠償額は、被曝による影響が大きいとされる18歳以下の子どもや妊婦が1人40万円、それ以外は8万円だ。

亭主の住む郡山市もこれに該当している。多分、8万円が払われるということなのだろう。なにか「不快感」が湧いてくる。

カネでしか問題を解決できない、カネで問題を解決させてしまおうという姿勢。

この数字を裏読みすると、大人は被曝の影響はさほどない。子どもと妊婦は影響が大。比較でいうとそういう見方も出来てくる。やはり「被曝」はあったのだと。

郡山に住んでいる乳児を抱えた母親が言っていました。「粉ミルクからもセシュウムが出たというし、ミルクを溶かすのにはミネラル水を買ってきているし、米はミネラルでといでいるし・・・。水代だけでも凄い出費」と。「一回限りの賠償金貰ったって役に立たない」とも。

この賠償金、東電が支払うもののはず。さて、払われるということになったら亭主はどうするか。
気持ちは「いらない」「けったくそ悪い」。でも、貰わなければ東電に「戻る」。
ばかばかしい。貰った上で使途を考えよう。自分たちのために使いたくない。
本当に苦しんでいる人たちのためにいささかでも・・・と思う。

郡山で「被害」を受けた農家の青年も言っている。おかしいと。対象になる大人は130万人。8万円を掛けた総額で、子どもたちが安心できるような環境整備や施設つくりに振り向けるべきだと。

賠償金なんていらない。元の大地にもどしてくれよ。そういう思いの人も多かろう。

原発とカネー。語れば長い話になる。立地の時からを。立地地域は確かに多額の交付金を貰い、寄付金を貰い、潤っていたことは事実である。高額所得者もいた。

今、仮設に暮らし、借り上げ住宅に住んでいる人達。これまでに賠償金が支払われている。しかし、その支払われ方には多くの問題がある。家族構成や戸籍や住民登録などの状況によって。東電は、各家族や個人の状況なんて把握できない。把握できるのは町や村役場。しかし、東電のカネの配分については細かく立ち入らない。

原発交付金は県の財政にも「寄与」したきた。事故後、県知事や幹部が声を大にして言ったのは「賠償」。

交付金の恩恵を全く受けていなかった飯舘村やその界隈の村、部落。そこが一番線量被害が大きい。

30キロ圏内の川内村。線量だけを言えば郡山よりかなり低い。多少のホットスポットなるところはあるにしても。

思い出す。セシュウムに汚染された稲藁を牛に食べさせ、結果汚染牛が生まれ、あらゆることに絶望して自ら命を絶った酪農家の事を。彼は原発から何の金銭的恩恵も受けていなかった・・・。

生業を無くした農家も多い。生活も含めて、支援や賠償はもちろん当然。

それにしてもだ。事故直後同心円をひいてコンパスで丸を書いて強制避難をさせたのと同じように、50キロという枠の中で、いわばばらまかれるカネ、カネ。“汚染”された金のように見える。

賠償金問題が進んでいく中で、郡山以西の、例えば会津地方との同じ福島県民同士での“感情的軋轢”が“こころの分断”が起きることを恐れる。

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