あれから、3.11東日本大震災から9カ月。きょうもあの日と同じように寒いです。
あの日の、あの時刻を過ぎました。日本列島各地で、相変わらず地震が発生しています。鹿児島では震度4だった・・・。
30年以内にマグニチュード9の地震が起きる確率は30%だと学会は言い始めた。その“予兆”のような自然現象の変異が伝えられる。
9か月。被災地では至る所で“鎮魂”の営みが行われ、この大災害を「風化」させにようにと陸前高田市では、モニュメントが建てられ、神戸から送られた「希望の光」が点灯されたという。
9か月にして、「風化」という言葉が使われ始めている。何をもって風化というかはともかく、人の“意識”ってそんなものだろうか・・・。
「風化」を象徴しているものは、政治の「劣化」なのだろう。政治家達の思惑は被災地を忘れたかのように、もちろん、予算や復興計画は作られているのだが、ただただ「嘆かわしい」と思えるようなことばかり。
党内融和だの選挙がどうだだの。どうでもいいことなのに。
「風化」どころか、原発事故は依然進行中であり、いいしれぬ恐怖感や厭世感が、きょうのどんよりとした天気のように続いている。
国は「汚染状況重要調査地域」というのを設け、それに指定された地域には除染のための財政支援を行うとか。その基準は年間1ミリシーベルト。毎日発表される測定値。郡山は測定地点の県の合同庁舎前で。0、75マイクロシーベルト。年間1ミリを毎時に換算すれば0,23マイクロシーベルト。
ということは我が家も「重要調査地点」ということか。
終わりの見えない道。未知との“闘い”。疲れ果ててきていようとも。
放射能をめぐる話は、ますます過激さを増しているような感あり。風化は及びもつかない。
せめて「風化」という字に「風花」をあてて束の間の平常心を取り戻そう。
風花の風を残して消えにけり。今日の朝日俳壇にあった一句。風は汚染を消してはくれないが。
昨夜の見事なまでの皆既月食。見る人の心を動かした自然の美。自然は人々の心をどう忖度しているのか。心とは多分無関係にさまざまなものを送りこんでくる。意志は無い。見る人のこころの在り様がどうとらえるかだけ。
自然には意志は無い。自然は人間に無関心だ。先週の塾で取りあげたテーマ。
自然が配布していったものを、人間の心が「風化」させてはならないと思うのですが。
2011年12月11日日曜日
“チェルノブイリ”異聞
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