きょうもあちこちで除染活動が繰り広げられています。その効果や問題点はさておいて。今、やることは、今できることはそれだけ・・・。
ホームページ、トップの「随想」更新しました。♪やるなら今しかねえ♪
原発は、その運用も含めて、あらゆる「ハイテク技術」が結集されていたはずです。中央制御室だって。その「ハイテク」が一瞬にして吹きとんだ。それがもたらした飛散物、放射能汚染。それを除去し、人がすめるような環境にするのが、とりあえず除染。
除染作業。きわめてローテクです。草をむしり、土を剥ぎ。スコップ使い、どぶさらい。人海戦術と体力。
塾で紹介したポーランドの詩人の詩の冒頭。
「戦争が終わるたびに、誰かが後片付けをしなくてはならない。なんと言っても、ひとりでに物事が、それなりに片付いてくれるわけではないのだから・・・」
第二次世界大戦で多くの悲惨な光景を体験した日本人は、恒久平和を誓った。
その後訪れた第三次世界大戦の恐怖。核戦争の恐怖。冷戦構造の崩壊で、その危機は遠のいた。安堵したのもつかの間。第四次大戦が起こった。原子炉爆発。
全面核戦争が起こっていれば、人類の多くが消滅していたかもしれない。
福島県を襲った戦争。多くの人命は失われていないが、過酷な生活が待っていた。その戦争の後片付け。それが、スコップに鍬に、せいぜい高圧洗浄機。
アインシュタインは言ったという。第四次世界大戦があったら使う武器は「石とこん棒」だと。まさに福島県は第四次大戦の真っ最中かも。
まだ、ハイテクに彩られた高度成長の夢を追い求めるのか。ローテクを潔しとしてきた農地はおおかた汚染され、自然の恵みを受けることが至難の業になった。
一縷の望みを託して、人々はローテク作業に励む。寒風に耐えながら。
除染作業にあたっていた県北地方の60歳の方が亡くなった。すぐさまネット上では被曝と結び付ける輩が登場する。「80キロ圏内で除染作業をすることは死ぬということ」だと叫ぶ。いい加減にしろよ。
集団疎開を声高に言う人達がいる。「思想」の問題か。「思想」で、多くの人々の生活を断ち切るわけにはいかない。
除染。その効果や結果は多くの未知数を抱えている。広大な農地や山林をどうするか。誰もワカラナイ。でも、誰かが後片付けをしなければならない。それがローテクであろうとアナログであろうと。
郡山のきょうの空間線量は0,75マイクロ。我が家の庭は多分1,2マイクロ。町を挙げての除染の気配無し。一人でやるには気力、体力ともに無し・・・。
「ひとりでに、それなりに片付いてくれるわけは無い」と分かっているのだが。
2011年12月18日日曜日
“チェルノブイリ”異聞
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