2011年12月29日木曜日

年の瀬 雑感

年末の事を「年の瀬」ともいいます。「瀬」。はい、ワタクシめの名字の一字ですから「瀬」を使わしてもらいますと・・・。
「瀬」とは水しぶきをあげて流れる急流のことを言うのだそうです。あわただしさを表すための表現。年の瀬。

そう言えば百人一首にもあった。「瀬を早み岩にせかるる滝川のわれても末に会わんとぞおもふ」。むすめふさほせ。「せ」と聞こえたら「われても」の札に即座に手を出す。うんうん、子供の頃の遊びは百人一首だった・・・。

年の瀬、年末、歳末―。たしかにあわただしいです。人の動きや、雰囲気が。
何があっても、年末は年末。正月は正月ということなのでしょう。

被災地でも、それなりの年末や正月の光景があるのでしょう。テレビはもっぱら仮設の餅つきの様子を伝える・・・。

早くもUターンラッシュなんて言葉も聞かれるようになりました。
東北の被災地に向かうUターンラッシュの列が多ければ多いほどいい。
どんどん帰って欲しい。被災地を見て欲しい。感じて欲しい。

昨夜、大阪から帰省した奴と飲みました。震災以来何回も帰ってきてはいるものの、話せば話すほど話題は尽きず、彼自身も認める「温度差」。

放射能騒ぎが尽きない福島県。どれほどの家族が帰省するのでしょうか。
「孫と過ご正月が何よりの楽しみだったのに・・・」。じいちゃん、ばあちゃんが嘆いています。帰省を止める。放射能が家族の「絆」を断ち切っている。

孫にお年玉をあげて楽しく過ごす。そんなささやかな日のあったことが出来なくなった。毎年の恒例行事が出来なくなった福島県の家族の現実。

きょう仕事を終えて新潟に避難している妻子のもとへ急ぐ父親がいます。新潟のアパートで過ごす正月。福島に暮らす両親のところへは孫を連れて行かない。行けない。

都会の歳末光景を映し出すテレビを見ながら、仮設で暮らすお年寄りたちはどんな思いが去来しているのでしょうか。いや、仮設だけではない。普通の家でも。

あわただしさの中に忍び込んでいるむなしい思い。

「割れても末に会わんとぞおもふ」。そんな瀬。年の瀬。

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