避難している小さい子が言っている。「早く幼稚園に帰ってお砂場で遊びたい」と。
郡山には子供の遊び場、ペップ・キッズこおりやまという施設が出来、そこにはお砂場も用意されている。
なぜかは知らないけれど、幼児には砂場は不可欠な“遊び場”なのだろう。
20年くらい前に出版された本。「人生に必要な知恵は、すべて幼稚園の砂場で学んだ」。ロバート・フルガムという哲学者が書いたエッセー集。
そこにこんなことが書かれている。
「人間、どう生きるか、どのようにふるまい、どんな気持ちを持って日々を送ればいいか、本当に知っていなくてはならないことを、私は残らず幼稚園で教わった。人生の知恵は大学院という山のてっぺんにあるのではなく、日曜学校の砂場に埋まっていたのである。わたしはそこで何を学んだろうか。
何でも皆で分け合うこと。ずるをしないこと。人をぶたないこと。使ったものは必ず元に戻すこと。人のものに手を出さないこと。誰かを傷つけたら、ごめんなさい、と言うこと。食事の前には手を洗うこと。トイレに行ったらちゃんと水を流すこと。焼きたてのクッキーと冷たいミルクは体にいい。釣り合いのとれた生活をすることー毎日、少し勉強し、すこし考え、少し絵を描き、歌い、踊り、遊び、そして、少し働くこと。毎日必ず昼寝をすること。表に出る時は車に気を付け、手をつないで、はなればなれにならないようにすること。
不思議だな、と思う気持ちを大切にすること」。
そうなんだ。だから、子供たちは幼稚園に行きたいのだ。お砂場に行きたいのだ。遊ぶためだけではなく、学ぼうとしているのだ。
砂場遊びが出来なくなった子供たち。知らなくてはならないことを学ばないで大きくなっていくのか。
亭主は幼稚園には1年間だけ行った。お昼寝だけは覚えている。お遊戯をしたことも。すべてを学んだという記憶は無い。だから、こんな中途半端な大人になって、老いて行っているのかな。
たしかに「放射線」は嫌だ。だけど子供たちが学ぶ場を無くしていることももっと嫌だ。
ペップキッズのスタッフさん、その他の子供が遊べる施設の大人の人達にお願い。幼稚園のお砂場で学ぶと同じようなことを教えてあげてね。
2012年2月13日月曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
地に墜ちた「天下のご政道」。
菅義偉という“無能”な政治家が、何かの手練手管を使ったのか、とにかく内閣総理大臣という「天下人」に昇りつめた。 最近の総務省の役人を菅の長男による「接待疑惑」が報道され予算委でも疑惑がやり玉にあがっている。長男が勤務している「東北新社」の名前を久しぶりに聞いた。 創業...

-
1945年6月6日。沖縄根拠地隊司令官の太田實中将は本土の海軍次官に宛て打電した。 “本職の知れる範囲に於いては、県民は青壮年の全部を防衛召集に捧げ、残る老幼婦女子のみが、相次ぐ砲爆撃に家屋と財産の全部を焼却せられ、僅かに身を以って軍の作戦に差し支えなき場所の小防空壕に避難、...
-
東日本大震災から8年だ。毎年考えて来たのが「復興」という言葉、その事象。 未だもって、「復興」を言う言葉には“わだかまり”があり、自分の中で“消化”されていない。納得できる“回答”を持っていないのだ。 今も「3・11」は続いている・・・。 勤労統計の“偽装”は、この国の根...
-
昔、佐藤栄作が内閣総理大臣だった時、官房長官をつとめていた人に橋本登美三郎という人がいた。富ヶ谷に大きな家を構えていた。 富さんという愛称で呼ばれていた。茨城県選出の議員。もともとは朝日新聞記者。南京支局長の経歴もある。 富さんの後援会は「西湖会」と言った。富さんは朝日新聞...

0 件のコメント:
コメントを投稿