昔あった映画の題名。「欲望という名の電車」。
古今東西、人は「欲望」とう名の電車に乗っているらしい。停留所を教えらられたのに、それがどこだかわからなくなって・・・。
昔、総理大臣官邸には(今は公邸として使われている建物だけど)通用門のような脇の入り口から入って階段を2階に上がったところに置いてあったのが「日本丸」と書かれた大型帆船の模型。誰が作り、いつの頃から置かれていたのかは知らなかったが。
周りを海に囲まれているせいか。日本人は、国を船に例えるのがお好き。政治家もマスコミも。だから官邸に置かれてあったのか。日本丸。でも、総理大臣室でも、正面でもなかったな。置いてあるところ。
国が船ならさしずめ船長は総理大臣ということになるのだろうが。政治家や官僚が乗組員で、国民は乗船客ということになるのか。
「日本丸」の模型を横目にしながら毒づいた事もある。「嫌だよ、こんな泥船に乗りたくないや」と。
今も語り継がれる名作。小松左京の「日本沈没」。そうよね、これだって、沈没と表現するからには日本を船に見立てているんだな。
そして日本丸という船の中にはあらゆる「欲望」が渦巻いていた。日本人は知らず知らずのうちに「欲望という名の船」に乗ってしまっていた。
そして、一か月ほど前のイタリア豪華客船の座礁事故のように、船内ではパーティー。レストランには「タイタニック号」の映画が流されていたとか。
船長は我先にと逃げ出していた・・・。
この国を船に例えることに、いつも違和感ありの亭主。税金という名の乗船代払って乗せて貰っているってことかい。この船は座礁寸前なのかい。
いやだよ、やはり乗りたくないよ、船長や乗務員に信頼置けないし。
船好きな日本人。今や「船中八策」という言葉が連日紙面に躍る。橋下維新の会の政権公約なのか。
明治維新の功労者、坂本竜馬が書いたというこの八カ条の“ご誓文”。長崎から上洛する時、乗っていあ船の中で起草したものとか。
その八策めぐって、永田町もああでもない、こうでもないの合唱。
マニフェストだのアジェンダだの。公約でいいのになんであえてカタカナ語、「異人」語使って格好つけるのかなと、数年間怒っていたら、今度は日本語。しかし、歴史の「偉人」から引用。
ならば亭主も歴史から引用。貞観政要の名言。「君は舟なり、人は水なり。水はよく舟を載せ、またよく舟を覆す」。
そうだ、我々は乗客ではない。水なのだ。舟をひっくりかえせるのだ。
原子炉の冷却水が喪失したのが大事故の原因。そして今も、水温めぐって一喜一憂。頼むよ水。あそこをもうひっくりかえさないでね。
休日なるが故の妄語。きょうはメチャクチャ寒いです。暖まりません。零下・・。
2012年2月19日日曜日
“チェルノブイリ”異聞
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