福島県の小学生が前年度に比べて約8%減ったという。9、240人がいなくなったという。
去年5月時の文部科学省の調査。原発事故による避難が大きく影響しているという。
もちろん居場所はわかっているが、子どもが消えてしまった町にいるものとしては、まるで“神隠し”にあったような気がする。
ほんと当時は突然に消えていたのです。そしてどこかで神様がかくまっていてくれる・・・。こっちにおいで、おいでと呼びよせた。
まもなく新学期。新入学も。それに合わせて帰って来た子もいればそうでない子も。
幼児の数は・・・。11%減の7311人。
今は数字や様子は変わっていますが。戻った子もかなりいるようですが。
郡山でも小学生は減っている。ただ、避難してきた人たちの子どもがいる。差し引きを計算するのは愚だが、人口的にはどうなっているのか。
世は挙げて高齢化、少子化が大きな社会問題に。この事態の影響は・・・。
神隠し。千と千尋の神隠し。神様の領域へ誘う場所のモチーフとして、小高い丘に点在する住宅地から、坂を下り、坂を上がり、橋を渡り、古道を通って森への道が描かれていた。その途中の路傍には、祠や道祖神が描かれていた。
結界を結び、注連縄をはれば神隠しは防げるのか。放射能に対する“恐怖心”を解きほぐす手段にはならない。
子どもと同じように、我々はもう一つの神隠しを体験した。“神隠しの時間”。
2011年3月11日、午後2時46分以降・・・。
あらゆるものが、またたくまに、こわされていく。その時間はまさに神隠しの時間としかいいようがない。
直接目の当たりにした人も、テレビの画像を直視した人も、凝視した人も、思わず目をそむけた人も。
我に返って気がついた時、その神隠しにされた時間は、神様の仕業でも、天狗のいたずらでも無かった。
時間がとまったままの人もいる。ゆっくり時間を取り戻そうとする人もいる。
自分たちの時間を隠されては困る。
神隠しにされた時間を取り戻そうと、人々は、いまだもがき苦しんでいる
“チェルノブイリ”異聞
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新しい年となった。雪の中だ。 良寛の詩作を引く。「草庵雪夜作」の題名。 回首七十有餘年 首 ( こうべ ) を回(めぐ)らせば七十有餘年 人間是非飽看破 人間の是非看破(かんぱ)に飽きたり 往来跡幽深夜雪 ...
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