2012年2月16日木曜日

見方を変えてみるということ

プロ野球の各球団、常春の沖縄でキャンプ中です。暖かそうで羨ましい。少なくとも、今の時期の福島から見れば。
郡山は冬に逆戻りの天候。寒いです。事務所でコートとマフラーのままキーボード打ってます。腱鞘炎になりそうです。

プロ野球のキャンプで、多分タイガースだったと思いますが、おもしろい“練習”をしているらしい。

投手が野手をやる。野手が投手をやる。試合形式で。お互い、とてもへたくそです。

選手たちにはこの練習はすこぶる好評のようです。なぜか。投手は野手の、野手は投手の立場や気持ちがよくわかったということ。見方を変えれば見えなかったものが見えてくるということ。

放射線をめぐる食品の安全の問題。少なくとも生産者は限りなく消費者の立場に立とうとしています。検査、検査、検査という大きな「コスト」を払って、なんとかして消費者のもとへ農産物を届けたいとしています。それができるかどうかは生産者の死活問題にも及んでくるからです。いわずもがなですが。

酪農家も米は買う。野菜は買う。消費者になります。米の生産農家も肉や牛乳を買います。消費者になります。

漠然とした“概念”で、消費者と言われている人たち。生産者の立場になって、見方を変えて見てもらいたい。

見方を変えれば見えなかったものが見えてくるのです。

少なくとも「ゼロリスク幻想」からは脱却してほしいのです。瓦礫の問題でも然り。

亭主の首都圏に住む知人からはあえて福島県産の農作物を“消費”したいと言ってきてくれます。米だ、野菜だと。たしかに、知人がいるというだけで、見方は変わるということもあるでしょうが。
通販生活という雑誌を発刊しているカタログハウスというところでは農作物を売っているようです。店があるみたいです。そこではちゃんと「数値」を品物に貼ってあるそうです。

今の食品の安全。暫定基準値は500ベクレル。一時期までは500以下は未検出というひとくくりにされていましたが、今は細かい数値が開示されています。県産の物には労力と手間と時間とコストがかかるけど、この数値を商品ごとに添付するしかないのです。

でもね。500ベクレル。560って数字が出ると、すぐメディアは大きく取り上げる。60という数値にどれだけの「危険度」があるのか・・・。

4月からは100ベクレルにしようとする動きがあります。国で。500と100の差は、セシュウム換算で0,008μシーベルトです。

その「啓蒙」がほとんど為されていません。島田市に運び込まれた震災瓦礫。0,04以下のμシーベルトです。マスクをかけたおかあさんたちが反対、反対と大騒ぎする光景。この数値、核実験が盛んだったころ、日本中にあった数値より低いはずじゃないかな。

なんか、多くの人達が「固定観念」や「既成概念」にとらわれているようです。

ちょっとだけ見方を変えてみれば相手の立場がわかるはずなんだとおもうのですが。

投手と野手の話のように“体験”してみないとわからなかったというなら、練習でいいいですよ。ちょこと立場を変えてみませんか。福島で一週間農業をやってみる。福島からは一週間、都会のスーパーで働いてみるとか。

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