2014年4月13日日曜日

とかくこの世はままならぬ

昨日、なんとなく「世の中嫌だね」っていうようなこと書いたので・・・。

坂本九の歌に♪九ちゃん音頭♪というのがあります。昔、そこそこ流行りました。青島幸男の作詞です。


花が咲く時ゃ風が吹く
月が出てくりゃ雲が出る
とかくこの世はままならぬ
愚痴はよそうぜ歌でも歌おう
それがね、それが浮世というもんさ
キタサホイサッサ

お花見の季節だということで・・・。


「ままならぬ」。漢字にすれば「儘ならぬ」。要は思うようにいかないってことでしょうか。我儘という字を思ってもらえれば結構。

世の中「あべこべ」だということを歌っているように感じたのです。

歌の中にある諧謔。


で、歌ではありませんが、詩を「あなた」に送ります。書き写してみます。コピペではありません。書き写しです。言葉を反芻するように・・・。

福島の詩人、長田弘の詩です。今、75歳か。


“ねむりのもりのはなし”

いまはむかし あるところに あべこべのくにがあったんだ
はれたひは どしゃぶりで あめのひは からりとはれていた

そらには きのねっこ つちのなかには ほし
とおくは とてもちかくって
ちかくが とてもとおかった

うつくしいものが みにくい みにくいものが うつくしい
わらうときには おこるんだ おこるときには わらうんだ

みるときには めをつぶる めをあけても なにもみえない
あたまは じめんにくっつけて あしで かんがえなくっちゃいけない

きのないもりでは はねをなくしたてんしを
てんしをなくしたはねが さがしていた

はながさけんでいた ひとはだまっていた
ことばに いみがなかった いみには ことばがなかった

つよいものは もろい もろいのがつよい
ただしいは まちがっていて まちがいが ただしかった

うそが ほんとうのことで ほんとうのことが うそだった
あべこべのくにが あったんだ いまはむかし あるところに


余計な説明はいらないでしょう。今の福島を語っているようでもあり、この国を語っているようでもあり。
「今は昔、あるところに」。おとぎ話のような語り口。それは未来から見た現在なのだとも。

だからね、僕達はね、「あべこべの国」を「普通の国」に戻さなければいけないのです。

「あべこべ」とは江戸時代の言葉。「彼辺此辺」というのが語源です。決して「安部・子部」ではありません。花見酒での一杯が効いたわけではありませんが。(笑)。

ま、冗談ともかく長田弘の詩って響くんですよね。これとて諧謔の精神にとんでいると。

きょうの郡山。風もなく花は咲き誇っています。雲ひとつありません。

ここだけは「あべこべのくに」ではないようです。桜は桜のままです。

犬を連れて近くの公園にでも行ってみますか。バチがあたるわけでもありますまい。

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