2014年4月27日日曜日

“バベルの塔”を見上げて来た

分不相応というか、勘違いというか。身の程知らずというか。聖書にある言葉を比喩的にもちいて「バベルの塔」という。

人間が神により近きところに立とうと思い、人間が幾層にも積んで作り上げた塔、それを怒った神は壊したとも言われる。


久しぶりに東京へ行ってきた。昔の会社のOB会。

東京は半分はよく知っているが、半分はわからない。人の流れ、変貌する町並み。めまいがするような。

それはともかく、やはり、そこにはバベルの塔が立ち並んでいた。高層ビル、高層ビル群。

どこが何のビルかわからない。戸惑う。もはや公共交通機関の乗り方、乗り換え、場所すらわからない。上にはバベルの塔。地中には煩雑な交通網、インフラ網。

一時揶揄したもんだ。バベルの塔ではなくて「バブルの塔」だと。
確実に「バブル」が再来しているようにも見受けられて。


それは今や日本だけのことではない。中国、中東、特にオマーンやドバイなど。
孔子さまもびっくり、アラーの神もびっくりといわんばかりに高層ビルが建設中だとか。

そして、そう、横浜のランドマークタワーがそうであったように、高速エレベーターがその建物の中を走っている。超高速エレベーター、その技術は日本の会社が優れているという。日立・三菱・東芝・・・。

なんだい、ほとんど原発関連産業じゃないか。

ちょっと前、テレビのニュースがやっていた。時速72キロの高速エレベーター。
外国のビルに使うとか。
速いし振動も無い。

日本の科学技術の粋を集めた成果。エレベーター。

それを伝えるナレーション読みの女性アナウンサーの声、読み方。どこか国威発揚を言う北朝鮮のアナウンサーの口調にも似ていたような気さえして。

凄さよりも、怖さの方が先に立つ感覚。もし事故があったら・・・と。

高層ビルの中を高速でエレバーターが昇降する。その空間の中で。
そんな必要ってあるのだろうか。

必要は発明の母なのか、発明が必要の母なのか。もうわからない。

かつてはデパートのエレベーターガールは花形だった。白い手袋で扉を開け閉めし、右手ではボタンを押す。いや、ハンドルのようなものを回していたような記憶もある。

発電所のエレベーターはゆっくり昇降していた。1Fでも2Fでも。広野の火力に至っては最上階に行くのにずいぶん時間がかかった。まるで手動で動かしているみたいだった。ドアは手動で開閉していたと思う。

今、1Fではエレベーターは動いていないのだろう。上層階に上がるために作業員の人たちは歩いているのだろうか。

高層ビルではないけれど、原発だって、文明っていうことで捉えれば、やはり「バベルの塔」であった。神の怒りにふれたのかどうかはともかくとして。

「空中権」なるものが設定されているという東京駅。おのぼりさんよろしく写真を撮りましたよ。駅の煉瓦色と無機質な色彩の高層ビルの「コントラスト」・・・。

六本木には残っていたな。金谷マンションビル。煉瓦色。中はどうなっているかわからないけど外観あるだけで記憶のよすがとなるような。

富岡製糸工場跡、世界遺産登録へとか。

郡山にもちょっと前まではあったんだ。煉瓦の塀が。パラマウント、日東紡、その前の橋本製糸会社。その壮大な煉瓦塀は、どこも壊され、その痕跡すら無い。

製糸工場が郡山の経済を支えていたのかもしれない。そこに“女工哀史”があったかどうかはともかく・・・。

その煉瓦塀のあったところの内側には、やはり、高層マンションが建っている。

あの煉瓦塀。30万都市の「文化遺産」であってもよかったんじゃないかって。

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