昔、ヤクザ者が“懲りない塀の中の面々”という本を書いていたが、元ヤクザ屋の安部さんごめん、引用させてもらう。“懲りない赤絨毯を歩く面々”。
そういえば、赤絨毯の上にもヤクザ者やそれに類する人達もいたな。懐かしい名前。田中彰冶、浜田幸一、中野四郎・・・。もっといたな。代議士。そして自民党の院外団。
田中彰冶はマッチポンプとしてしか知らないが、他の人たちはなぜか仲良かったな。なんでかしらないけど。耳うちで、よくネタも貰った。
ま、そんな時代は終わったし、身ぎれいな人達が国会議員をやられているとは思うのですが。今の人達、どういう料簡で政治家に、国会議員になったのだろう。
何もやらないクソ役立たず。
何でも政争、何でも政局。それもど素人ぽく。
原子力規制委員に田中俊一と提案すれば、よってたかって「あれは“ムラ”の関係者だ。29万円貰っている」。人事拒否とくる。「ムラ」関係者や、「ムラ」を放置していた政治家達が。
29万円の講演料で人は転ぶのかな。俺なら転ばない。億の「こども手当」を貰った人が、十万単位のカネにケチつけるなんて滑稽だし。有罪無罪はともかく四億円の土地取引やた人までも。そして「ムラ」を育成してきた自民党の人達も。
規制庁出来ても人事が決まらない。仏作って魂入れずなんて格言を引くつもりはないが。
これでは何にも決まらない。
国会事故調の報告書。結局、恐れていた通り、指摘した通りのたなざらし。すべてを政局に絡める。
ここまで地に落ちた政治は見たことがない。
敢えて“生贄の子羊”になることも覚悟している福島県民に、その顔にこれ以上泥を塗ろうというのか。
黒川委員長を国会に招き、報告書を紙ぺらにしてしまうだけでなく、それに血を入れるのが国会の役目。
政府事故調の報告書もたなざらし。
不作為の悪意と断ずる。為さないことがいいのではない。批判を恐れず、政治家の信念として為すことが使命なんだぞ。
この「不作為」を批判、糾弾しないマスコミも同罪かと。
何も終わって無い。そして、むしろ、何かを始めることも難しくなってしまっている。
これまで敢えて書かなかったけど、こうした不作為に水俣病が重なる。水俣病患者の救済遅れ。ひとえに政府の、政治の不作為なのだ。
“差別”という言葉でくくりたくはないが、水俣病患者と原発被害者とは、どこかで重なる。
3・11後読んだ本の一冊。石牟礼道子と藤原新也の「なみだふるはな」。3・11と水俣の多くの共通点。近代文明と自然とを語った現代への“遺言”。
苦界浄土の中で彼女はこう記している。「私の故郷にいまだに立ち迷っている死霊や生霊の言葉を語り伝えるために(私は)近代への呪術師とならねばならぬ」と。
水俣も一時は「終わり」とされた。福島が「終わり」とされないために、誰が何を為すか・・・・。
不信任案だ、問責決議案だ。それこそ駆け引きを楽しんでいるかのような。
「政局」に血道を上げるのがお仕事だと心得ている、赤絨毯を闊歩する懲りない面々。
物憂い週末・・・。
2012年8月4日土曜日
“チェルノブイリ”異聞
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