2013年12月6日金曜日

「院」の内、外。

院の内(うち)外(そと)。院とは、そう衆議院、参議院。国会の事だ。
内、外とも怒号が飛び交い、騒音に囲まれ、騒然とした雰囲気であり・・・。

国会の中では、院内では、およそ、すべての秩序を無視したような、国権の最高機関である場所が、その品位の欠片すら無い様な行いが続いている。あらゆる“暴挙”が繰り返されている。

強行採決。その現場は何回も見てきた。何回も経験している。速記録に聴取不能と書かれていても、それは採決の有効性にはなんら影響を与えるものではない。

与党の絶対多数の中にあっては、前にも書いた通り、たとえ「物理的抵抗、牛歩戦術」などをやっても、参院はすでに押ボタン投票になっているし、国会は何でも出来る。男を女に変える以外は。

二日間延長が強行議決され、あらゆる国会対策、戦術。不信任案、解任決議案、問責決議案をことごとく否決するのは難しいことではない。
唯一、伊吹衆院議長が“良識”をもってして、延長のための本会議開会のベルを押さない限りは。

これまでも有ったことだ。国会は「無法地帯」と化している。

多くの国民が、汚染水問題をはじめ、その目が原発に注がれているなか、この法案は着々と準備されていた。
参院選で「ねじれ」が解消された時から、この日は予想されてしかるべきだった。

5か月前、この法案が動き始めた時に、もっとメディアはマスコミは気付くべきだった。

その役割をすでに“放棄”していたとはいえ、この法案の“危険性”をもっとわかりやすく伝えるべきだった。

議会制民主主義は死んだ。そう言ったとて、多くの国民は無関心であり、それを「知らない」ということ。その責めはマスコミにある。

安倍の祖父、岸信介。安保改定が「信念」だった。十重二十重に国会をデモ隊が囲み、死者を出しても、その信念は貫かれた。
同じ想いを安倍も持っているという。デモ隊が太鼓を鳴らし、反対を叫ぶ中、公邸で側近と食事をしながら、信念を貫く決意を語っていたという。

きょうも、多くの人たちが「国会」に駆け付けているだろう。延長されれば、明日、明後日は仕事は休み。多くの人が反対を訴えにいくだろう。

院内は“無法地帯”にある。院外、デモ隊は、大方、整然としている。警察官と小競り合いも起こしていないようだ。
安保の時は違っていた。殴られ、叩かれ、水を掛けられ・・・。

公務執行妨害による逮捕者も出ていない。
大音声の鳴り物は異様だ。歩道を占拠している状況は通行人に迷惑かもしれない。しかし、あそこを通る人のほとんどは国会関係者だ。

そして、デモの参加者に高齢者のなんと多いことか。高校生も含めた若者がなんと多いことか。
なんら思想的背景も持たず、一個人として、国会前で、岸と“対峙”していたあの時のボクの姿がよみがえる。

とにかく、不法、無法行為は絶対犯さない抗議行動であって欲しい。
国会の中では、国会議員による“議会制民主主義”への「テロ」が公然と行われている。彼らに、「テロ」呼ばわりをされ、法案の前触れみたいになるような口実を与えないためにも、「声を上げる」場であって欲しい。

そして・・・。法案は通る。案が無くなり法になる。しかし、それをもってして、デモに参加した人は敗北感を覚える必要は一切ない。むしろその場にいたことに誇りを持っていい。

国会議員の”暴論、暴挙“をあぶり出したことで、あなた方はすでにして勝っているのだ。

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