2012年9月1日土曜日

あなたのポケットに入っているものは・・・

田中角栄語録に今を言い当てたような面白い語録があります。
「世の中には他人様の噂話、伝聞をいつもポケットに入れ、それを放出することで、一日が回っているようなアホがいる。自分の言葉の無いのは寂しいことだ」。

田原総一朗をして言わしめた「ツイッターの神々」は、田中角栄の時代を遥かに超えて、噂、伝聞どころか、デマ、誹謗、中傷、与太話の類が毎日飛び交い、放出され、それを一日の生業にしているような人達がいる。

拡散希望、緊急大拡散などと銘打って。扇情に次ぐ扇情。

「拡散」。この言葉は、爆発以降、福島県民にとってはもっとも嫌な、忌み嫌う表現なのです。

3・11後、ツイッターでまともに受け入れられ参考になった情報は、チーム中川など少数の学者。それに毎日新聞記者の言辞だけだったかと。

だからか。今も気心知れた、信用、信頼できる人としたやりとりはしません。
反論、反撃したいツートは山ほどあるけど“無視”します。腹ふくるる思いはのこりますが、罵詈雑言の類と向かい合うのは無意味だと思い。

だからか。ツイッターの呼びかけで集まったというデモには、その根底に懐疑的なものを覚えるのです。

いったい、彼らの“ポケット”の中には何が詰まっているのかと。

郡山に「青い窓」という児童詩誌があります。そこに載せられている子供の詩を一つ。

「ポケット」
お母さんの エプロンの ポケットの中を見ると ボタンや はんけち 小さなえんぴつ ちり紙や ひもも はいっている そのほかにも まだはいっているポケットに手を入れて いそがしそうに はたらいている くしゃみをすると すぐちり紙を出してくれる。妹のかおがきたないと はんけちを出して かおをふく おかあさんのポケットではない みんなのポケットだ

お母さんのポケットにはいぎたない言葉は入っていない。

「トムソーヤのポケットには、たしか、オハジキと青いガラス瓶のカケラと、糸巻きで作った大砲と、カンシャク玉と、子犬の首輪が入っていた・・・」。

丸谷才一のエッセー「男のポケット」にある一節。
ここには子供の夢の“原点”がある。そして丸谷才一は喝破する。「男のポケットには、まだ冗談や世間話が入っている」とも。

このエッセーが書かれたのが30年以上前。今のポケットには冗談や世間話とはとても思えない“悪意”さえ入っているような。

ポケットに入っているのは携帯電話だけなのかも。

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