一昨日の日曜日、福島県知事選の期日前投票に行ってきた。意中の候補の名前を書いてきた。
人出は多かったように見えた。
係り員の人に思わず聞く。「多いですね」と。「いや、きょうは日曜だからですかね、昨日までは余り人は来なかったです」と。
出口にはNHKの腕章を巻いた、記者ではなかろう。集金人のような人が出口調査をやっていた。声を掛けられたが、丁重にお断り。出口調査のために投票に行ったわけでもないし。
どうも、回りの知事選への関心は低いようだ。知らない人もいる。何の選挙かも知らない人がいる。立派な職業の人だが。
今度の知事選。大事な選挙だ。県民にとっても、中央政界にとっても。
だけど県民の反応は「つまらない」「わかりにくい」とくる。
心の奥底。誰がなっても同じってこと。「意味が無い」という人だっている。特に県外避難者には。
なぜ「わかりにくい」「つまらない」のか。争点がはっきりしないからだ。
県外の人から見れば「原発」が大きな焦点だと思っているはず。しかし、それは争点にはならない。なぜか。皆が同じような事を言っているから。
「全基廃炉」では一致しているし・・・。
そして関心がある人達も、候補者の選定の経緯を知っている人達は、その「ばかばかしさ」に呆れ返っているし。
だから、争点は「継続」か「刷新」かということにならざるを得ない。これとても分かりにくい。
3・11後にあった地方選。現職の市長や町長が軒並み破れた。では何か変わったのか。変わっていない。そんな“トラウマ”さえも県民にはある。
候補は6人。いずれも新人。継続とは“前知事”から後継指名された副知事のこと。
自民、民主、社民、公明。相乗り。組織で言えば「浮沈艦」だ。
1強5弱なんて言われてもいる。
1強多弱。国会を表する言葉と同じじゃないか。
勝つ奴が決まっている。そんな報道ぶり。決まっているなら意味ないじゃん。そうなる。投票に行かない。投票率は下がる。
投票前の予測調査は、ある意味、世論の誘導だ。
だから出口調査には協力するのをためらった。
原発が焦点にならない。投票率は低い。結果が出てから、また福島県は県外からの“揶揄”の対象にされるのかもしれない。
ネット選挙が「解禁」されてから初めての県知事選。大方の陣営が、“勝手連”を含めてネット運動を活発化させている。
大袈裟に言えば、タイムラインは大方、選挙運動で埋め尽くされているような感あり。
候補者の訴えよりも応援団の方が頻度が高い。
ご多聞にもれずコメント欄には批判や誹謗もある。
東京都知事選を思い出す。ネットが活用された。ネットを見る限り、反升添陣営の方が有利に思えた。しかし、結果は升添。
やはり、県知事選と雖も、地道な「どぶ板」が必要なのだろうか。
無い物ねだりではないが、唯一の原発被災県。「原発」について、全国、全世界に発信するような人であって欲しいとも思うのだが。
民主主義とは本来、「わかりにくい」ものだ。しかし、それ以外に手段を持たない。つまらなくても、わからなくても「県意」を示すべきなんじゃないかな。
いまや「原発問題」そのものが、福島県にとっては「わからない」ものになってはいるのだけど。
2014年10月21日火曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
憂しき世の憂しき事ども
日本は少しずつ衰退していっている感がある。 その一つは、あってはならない“虚偽”にこの国の姿が反映されているという事である。 「毎月勤労統計」の不正調査問題。あまりにもおぞましい。 勤労統計は国の基幹統計とされている。賃金などを毎月調べ、その統計数字が例えば雇用保険の金額...

-
サイコパスと言う心理学用語がある。 「良心が異常に欠如している」「他者に冷淡で共感しない」「慢性的に平然と嘘をつく」「行動に対する責任が全く取れない」「罪悪感が皆無」「自尊心が過大で自己中心的」「口が達者で表面は魅力的」。 そんな性格や気質を持っている人を“サイコパス”という...
-
しばらく入院をしていました。 病院生活はどうも体や精神を衰えさせるようで、退院しても気力・体力整いません。 気が付けば4月はもう終わる。一年の三分の一が過ぎる。 時間さえも世の風潮に呼応したかのようにスピードを速めている。 ベッドの中から世情のいろいろを眺めていました。...
-
8月8日、沖縄の翁長知事が亡くなった。9日の新聞のトップはその訃報を伝えるものだった。 9日の朝のテレビ。モーニングショー。朝8時からのそれを垣間見た限りでは約1時間にわたってスタジオで取り上げられ、出演者が口角泡を飛ばさんばかりに言い合っていたのは日本ボクシング連盟の山根会長...

0 件のコメント:
コメントを投稿