2013年6月20日木曜日

「高市発言」を追う

またも「高市発言」ですが・・・。

彼女が謝罪、撤回というと、テレビはこぞって取り上げていた。なんだい、みんなVTR持っていたんじゃないか。

謝ったことよろ、発言したことが問題のはずなのに。弱みを見せると途端に食い付くメディアの“特性”。よってたかって。

強いものにはなかなか立ち向かはない。弱みがあると「正義の味方」の如く。

思わず思い出した。「死」という言葉が発端だったから。一昨年、鉢呂って大臣が双葉郡を視察して「死の町」と言った言わないでクビになった件。
”証拠“の録音はなかったはず。

もちろん当時はボクも激しく攻撃した。その発言を。その地位にあるものが使うべき言葉ではないと。それが感想だとしても。たしかにあそこは誰が見ても、実相は「死の町」だった。人が居ないのだから。

作家がそう言うのは致し方ない。しかし、死の町を作ってしまったのは「政治家」だから許されないと。

高市はその任に留まると言う。それが安倍政権にとって吉と出るか凶と出るか。

新聞の解説は言う。「早期幕引きを図る」と。幕は下されるのか。

散見した高市の釈明、謝罪会見。無念さと悔しさがにじむ。悔しいのは福島県民だけど。「発言の一部が誤解されて報道された。喋り方が下手なもので」。
何をかいわんや。

しかし、高市は大きな間違いを犯している。メディアはまたもや読みとり指摘しないが。

「私のエネルギー政策に関する全ての発言を撤回させていただきます」。

彼女は政調会長の地位にとどまる。政調会長は選挙公約の元締めだ。
自民党は選挙公約に“原発再稼働”を掲げている。高市もそれを言ってきた。
ならば、全てを撤回というなら、再稼働も撤回としなければ論理は不整合だ。

その他のエネルギー政策も。

謝罪、撤回とは別に、この「私のエネルギー政策に関する全ての発言を撤回します」というのは重大発言なのだ。

選挙公約が空洞化しやしないのかい。

なぜそこをメディアは追わないのだろう。伝えるべき事として。

自民党福島県連の猛抗議で彼女は謝罪、撤回した。それを「伝えた」ことでメディアは矛を収めるのか。

メディアの関心はもう次の事に行っている。バカバカしい。維新の“痴話喧嘩”。
慎太郎VS橋下。昔のVTR引っ張り出し。弁慶石原、義経橋下・・・。
蜜月から破局へ。
芸能ニュースと同じような手法。取り上げ方。

鼻白んでいる視聴者のなんと多いことか。と思う。

石原は記者を怒鳴りつける。都知事時代から。記者は怖いから黙る。橋下は取材拒否とちらつかせる。記者は深追いしない。

昔、小沢一郎に「君は憲法を読んだことがあるのか」と切り返され、静まりかえっていか記者席・・・。

でもね、でもね、今は「権力」をチェック出来るのはメディアしかないんだよ。
僕らはそれを頼りにしてるんだよ。

お願い。被災地報道も含めて、覚醒してくれよ。

“チェルノブイリ”異聞

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