一連の発言や動きを見ていて、勝手にそう感じてしまった。ただそれだけの事なのだが・・・。
IOC総会で安倍は「汚染水は原発の港湾内で遮蔽されており、完全にコントロール出来ている」と言い切った。その根拠は誰も知らない。まして当事者である東電も。
招致にあたって「汚染水問題」がネックだ。そう言われてきたのはIOCの委員ではない。海外メディアであり、国内メディアだ。よしんばIOCの委員がそれを懸念していたとして、安倍が、自信たっぷりに「コントロールされている」と言ったとして、原発の事をどれだけ承知しているかどうか、わからない彼らに判断材料となったのだろうか。
安倍のスピーチが功を奏したと言っているのは、そういう見立てをしているのは、ほかならないメディアの勝手な“解説”。
安倍スピーチが伝えられてから、東電の空気、反応は微妙に変わった。それとなく政権を牽制した。
そして昨日の東電の山下フェロー(技術顧問)なる人の郡山での発言。
「今の状態はコントロール出来ていないと考えている」。
国の予算で汚染水対策にカネが付いた。とたんに東電は本性を発揮したかのような。
「素人の現場もしらない首相が何を寝言いっているんだ」と言わんばかりの。
それを受けて官房長官は、わけのわからないロジックを展開してのつじつま合わせ。
東京オリンピックは罪つくりだぜ。
汚染水をめぐって関係者は迷走の限りを尽くす。
汚染水は制御出来ていない。大方の人たちはそう思っている。だけど、あまり何も言わない。
安倍が何かを言えば、東電は、さまざま隠し続けていた東電が、「本音」を言い始める。
誰かが嘘をついてる。
嘘を暴くための国会は開かれない。国会というのがあったはずなのに閉会中だということで、政府や東電を呼んでの審査も行われない。
国会は無いに等しい。当該委員会の委員長は海外視察とやらに出かける。
費用は国から出る。
直接の影響や被害が無い限り、汚染水問題なんて、結局、どうでもいいことなんだろうな・・・。
そのうち、誰かがどうにかするさ・・・。そう思っているんじゃないかな。
一昨年を思い出す。爆発事故を起こした直後の、その後の政権と東電との確執。
なんか同じような光景だ。
所詮は「金繋がり」の間柄。政府にも東電にもお互いの信頼関係なんて存在しない。
お互いがい互いをバカにしている。そんな図式・・・。
他人事のように言う。「嗤えるくらいに笑っちゃうくらいに同じ光景なのだ」と。
そして我に返ってのため息。“たまったもんじゃないよな”。
汚染水問題はもっと深刻化するだろう。収拾がつかない状態になるかもしれない。
そうなった時、招致のために「ウソ」を言った安倍は、国際社会から非難をあびるだろう。政権の基盤も危うくなるかもしれない。
政権維持、政権浮揚のために使ったオリンピック。招致のためについた「方便としてのウソ」。
それが逆効果になる。そんな皮肉な事態がこないと誰が断言できるのだろうか。
2013年9月15日日曜日
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