なんともタイトルの付けにくい話なんですが・・・。
ベタ記事の片隅で・・・ってことにでもしましょうか。
きょうの朝日新聞の3面に見つけたベタ記事。東京版には無かった。きのうの夕刊にはあったのか。
ベタの見出しは「勝手に名前使われた」。
東日本大震災の復興法人税を一年前倒しで廃止する政府方針に反対する福島県選出の自民党国会議員団の要望書をめぐり、同県選出の2閣僚が27日、それぞれ「勝手に名前を使われた」などとして、関係者に抗議したことを記者会見で明らかにした。2閣僚は根本匠復興相と森雅子消費者相。
二人ともフェイスブックには時々投稿している。しかし、そんな発言は見ていない。
勝手に名前使われた。要は安倍内閣が決めた方針だから反対しない、出来ないってことなのか。承諾なしに名前を使われたって、いわゆる「聞いてない」って高見で言う時に使う言葉なのか。
閣僚だから自分の選挙区のことにだけかまっているわけにはいかない。復興は福島だけでは無い。被災地全般だということか。消費者は全国民。地元の県連の意向とは違うってことなのか。
でもね、あなた方二人が“尊敬”する安倍さんは、大見栄切ったでしょ。「福島の復興無くして日本の再生は無い」って。
復興増税廃止をめぐってはお二人とも。「なまくら発言」をしてきた。予算は必ずつけるから心配ないと。
いまや建前上は縦割り行政無くして復興庁に一元化ってことになっているんでしょ。一括権限持っているんでしょ。復興庁は。
どうも解せない。
きのう、根本の高校時代の同級生が言っていた。
「しょうがないよ、救ってもらったお仲間なんだから、安倍とは」って。「もともと自分の意見って無い奴だったから」とも。
地元への「利益還元型政治」を要求しているわけじゃないのだが。
所詮、「メンツ」のことだけ言っているのかな。悲しい性(さが)であるそれを。
放射能汚染の代名詞になっている「福島」。
飯舘村のちょっと北側、相馬市のすぐ隣。宮城県丸森町の筆甫(ひっぽ)地区という600人余りが暮らす小さな集落。清流が流れ、自然豊かな地域。
福島と宮城の県境。それはたった2メートルの砂利の道路が境界線。
あの「原発のばかやろう」と牛舎の壁にしたため、自ら命を絶った酪農家とは歩いて10分足らずの集落。その家とも交流があった人も暮らす。
そこには飯舘と同じくらいの線量が降った。完全に汚染された地域。もちろん郡山やいわき市よりも比較にならないくらいの高線量。
賠償も、支援も、除染もほとんど無い。小さい子供たちも締め切った家の中で暮らしている。避難もおぼつかない集落。取り残された集落。
県境なんて何の意味もなさないのに「福島」でないからという言うことで、いわば見はなされたところ。点だ。
集落の人たちは「損害補償機構」に訴えているというが・・・。
このことを「福島」の人はどれくらい知っているのだろう。
原発被害は「福島県」という括りの中で事は語られる。
大震災の「被害」は被災地3県で括られる。
あの時、長野県の栄村を襲った大地震。村は無くなる一歩手前だった。
時々、メディアはその村を取材し、伝える。でも一過性・・・。
栄村だって“立派な”被災地。
県とか町や村とか。既存の行政区画で語るなって何度も言ってきた。20キロ、30キロの避難区域の話でもそうだ。その地に何があるのか、何が起きているのか。線でない、点の問題。
「福島からはじめよう」。そんなスローガンがある。その言葉のもとに集まった人たちがさまざまな活動をしているようだ。
始めるのだったら、行政区画としての福島で固まっていてはいけない。点にも意を注がないと。
筆甫の子供たちは「支援法」の網の目からこぼれているのかもしれないし。
国も東電も、そこに関心は無いのだろう。マスコミが騒がないから。そこはほとんどが農家。野菜は福島に持ってきて測定してもらっているとも聞く。
いささか言葉足らずだけど、原発被害の実相の一つとして語られるべき「点」の話。
2013年9月28日土曜日
“チェルノブイリ”異聞
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