安倍が「原発」を視察した。百聞は一見に如かずという。しかし・・・。
彼が見たのは何だったのか。茶番劇のようにも思えて。
真夜中の地震。携帯のアラームがけたたましく鳴り。
まず気になるのが「原発」。1F。
しばし、テレビの速報に見入り。鬱々とした気分。気を取り直して、窓を開け、満月を仰ぐ。月灯り。月齢と地震に因果関係ありやなしやとも。
そんな気分で、寝不足で、思ったこと。月灯りからの“伝言”。月を星に変えて。
東京オリンピック招致が決まった直後、東京都知事はたしかこんなことを言っていたような。
「東京に24時間バスを運行させる」と。
東京はまるでラスベガスのような「不夜城」になるんだね。ま、そりゃそうかも。前知事はカジノを東京にもってくるって豪語してたんだから。
すでにして東京の夜は明るい。明るい中で暮らしている人達には暗闇は見えない。想像の外だ。
「暗い夜、星を数えて」。3・11に遭遇した作家のルポルタージュの題名。
星とは無縁の都市になるんだ、東京は。
翼よ、あれがパリの灯だ。そんな映画が流行った時代。東京でもまだ星は見えていたけど。
星は肉眼で見るものじゃない。プラネタリウムで見るもんだ。そう思い込んでいる子供がいたら、余りにも悲しい。
♪見上げてごらん夜の星を♪。永六輔作詞、いずみたく作曲。今も、あの歌はすたれることはない。被災地で歌われている「応援ソング」の一つだ。そこには実際に星がある。さんざめいている。そこに生きる人を見守るように。
そして、この歌は、集団就職で東北から上京した子供たち。その望郷の念を癒す歌だった。彼らは「地上の星」だった。彼らが今の東京の繁栄を支えた。
東京と一括りでいうのはよくないかもしれない。都心と言い換えようか。
テレビが映し出す都心の夜景。高いタワーは彩鮮やか。光の海だ。すでにして不夜城。
原子力による電気は今は東京には供給されていない。不夜城の明かりは、太陽光発電などクリーンエネルギーが生み出したものだと知事様は言う。
LEDを使っているからだとも言う。
だから無駄使いをしてもいいという理由、根拠にはならない。
明るい街がより明るくなる。明るさの中にいる人達はそれに安堵する。明るさのために電気料金は上がる。
今は「原発ゼロ」だ。電気は足りている。だから原発はいらない。いきなりそう言うのは早計だ。火力がフル稼働している。老朽化したもの含めて。
どっかの火力が事故を起こす。当然電気は足りなくなる。自家発電装置もあるにはある。しかし、もちろんそれがまかなう量はしれている。電力会社が融通しあうのか。東電は他の電力会社に融通できるのか。そんな余力はないと思うのだが。
川崎火力、それも老朽化している。それが止まったらどうなる。
いてみれば「ポンンコツ頼り」なのだ。俺は頼りにも何んにもならないポンコツ爺だけど。
そうか、東京をコンビニ化しようということなんだね。24時間営業都市。
コンビニの草分け、セブン・イレブンだって当初は、その名の通り朝7時から夜11までの営業だったんだけど・・・。コンビニはコンビニエンスストア。コンビニエンスとは便利ということ。
便利さ、豊かさの中に、星の光は埋没する。月はどこにでも出ているが・・・。
月灯り
2013年9月20日金曜日
“チェルノブイリ”異聞
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