小異を捨てて大同につく。かつての自民党、派閥全盛時代の自民党はこの言葉でよってまとまりをかろうじて保ってきた。
今も“党是”の如く、それが生きているのだろうか。
同床異夢。選挙を控えて野党間で“合従連衡”の動きが盛んだ。
巨大与党の自公に対抗しうる野党の存在は必要だ。
それは“選挙”後の政局、国会を展望しても。
でも、一本筋の通った野党。望むべくもない。「野党再編」の主導権争いやっているのでは。
まさに小異を捨てて大同にとも思うのだが。
それにしても、それよりなにより、きょうは沖縄県知事選の投開票日。
知事選の争点は辺野古移転とされている。普天間の危険除去。辺野古に移転されれば危険は去るのか。
5年以内の返還。アメリカは確約を与えていない。
沖縄と福島。そこにある同じような「構図」。封じ込め。
沖縄問題の基本は県外移転かどうかにあるはず。辺野古移転が問題解決の全てではない。
沖縄の米軍基地が日本の安全保障に寄与してきた。
福島原発も日本のエネルギーに寄与してきた。
米軍基地があることによって、沖縄の経済は潤い、政府もさまざま財政支援している。
原発があることによって、いや、原発を誘致したことによって、立地地域も福島県全体も潤った。それが「危険」だと承知していた人ですら、“経済”の前には黙するほかは無かった。
辺野古移転を巡って沖縄県内は揺れている。県民感情は二分されている。
原発事故後の「カネ」を巡って、福島県内も揺れている。
放射性廃棄物の最終処分場。30年後の県外移設。保障はどこにも無い。
基地は沖縄に「封じ込め」。廃棄物は福島に「封じ込め」。
短絡に比較すべきものではないだろうが、非にて似たる構図なのだ。
辺野古に基地を一部移転したとして、基地があることによる「危険」は除去されるのか。
少なくとも辺野古の海の自然は“破壊”される。
とりあえず中間貯蔵施設に移送が出来たとして、福島の「危険」「危惧」は除去されるのか。すでにして自然は“破壊”されている。
全国紙や全国ネットのテレビをみていても、沖縄に関する、知事選に関する報道はあまりにも少ない。
今夜のテレビ。沖縄報道を告知しているのはBS-TBSだけだ。
福島に関する報道もめっきり減った。
何かが起きないと報道の対象にならない。
沖縄の地元紙は残念ながら日々目にすることは無い。福島の県紙が伝える原発の今、福島の今。それは全国にはいきわたらない。
辺野古移転問題は基地をめぐる小異なのか。県外移転が大同なのか。
その「本質的議論」が知事選を通して俎上にあがっていたのだろうか。
基地の是非よりもとりあえずは今の生活。県の市の活性化。それをもってして沖縄を語るということは“同床異夢”に値することなのか。
そして中央の意志に反した翁長が勝った場合、政権は沖縄にどう関与していくのか。
知事選。福島の与野党相乗り。沖縄の各党“分裂”。
とにかく、どこかに犠牲を強いない限り、成り立っていかないのかこの国は。
解散風の中で、沖縄知事選はかすむのか。埋没されてしまうのか。
今夜、沖縄にはどんな風が吹くのだろう・・・。
福島に居て、沖縄を想う。その一言のみにて。
2014年11月16日日曜日
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