2014年11月26日水曜日

「道」のこと

自民党の選挙公約。表題は「景気回復 この道しかない」。だったか。

この道ってどんな道。いやらしく言えば、景気回復しかない、この国を“取り戻す”ためには、とも読めるし、景気を回復させるいためには、アベノミクスなるものによる“道”しかないとも読めるし。ま、当然後者に決まっているが。

だけどね、この道、つまり方法ということならば、どんな道を指すのかもっと知りたいよ。

アベノミクスはすでにして失政なんだし。
追加の金融緩和。市場にお金ジャブジャブ。日銀の議事録見れば、5対4の僅差の決定だった。
あげく、黒田総裁も見通し含め、“誤り”があったと暗に認めているし。

9~11の経済指標見ても、消費は冷え込んでいる。安倍自身だって認めている。景気の後退を。

ま、こんな話は新聞の社説にお任せっていうことで・・・。

この道って、あの道かな、いつか来た道かな。戦争があった時代の・・・。

こんな話もそちらの専門の方にお任せして・・・。

道と言う字。音読みと訓読み。“みち”であり“どう”であり。

ちなみに辞書。

人や車が往来するところ。通行するところ。道路、通路。
転じて、人が考えたり行ったりする事柄の条理・道理。
仏教などの特定の教義。
手だて、手法、手段。
方面、分野。

「道」という一文字でいろんな意味があり、いかようにも受け取れると言う、日本語の妙か。

♪この道はいつか来た道、ああ、そうだよお~~♪。童謡よく口ずさんだもんだ。

人生のもの悲しさを描いたフェリーニの映画「道」。♪ジェルソミーナ♪という音楽。
若いころよく聴いたもんだ。

「人は人、吾はわれなり それゆえに 吾が行く道を我はいくなり」。
西田幾多郎の句碑。
京都、哲学の道にある碑。

西田哲学、いかに解せばいいのか。


「この道を行けばどうなるのかと危ぶむなかれ、踏み出せば、その一足が道である。その一足が道をなる。迷わずに歩いていけ」。
法然か親鸞かの言葉と記憶。

「この道しかない」・・・・。安倍自民党、難しい問題提起をしてくれたもんだ。

福島の道・・・。

常磐道が来月6日に浪江、南相馬間が開通する。仙台まで結ばれる。
途中の数カ所。国道6号と同じ。窓締めて、ノンストップ時速70キロ。

それが何を物語るや。

双葉郡に向けての道は各所で通行止め。道は突然行き止まりになる。

通れない道が今なおあるということ。封鎖された道があるということ。
何を物語るや。

でね、安倍自民党の言う道を信じて通って行けば、どこに行きつけるのか。
この道しかないというが目的地は記されていない。

その道程に確たるナビは装備されているのか。


昭和の時代、♪銀色のはるかな道♪という歌がはやった。

//遠い遠いはるかな道は、冬の嵐が吹いてるが、谷間の春は花が咲いてる
ひとりひとり今日もひとり、銀色のはるかな道

ひとりひとりはるかな道は、つらいだろうが頑張ろう
苦しい坂も止まればさがる、続く続く明日も続く、銀色のはるかな道

続く続くはるかな道を、暗い夜空を迷わずに、二人の星よ照らしておくれ
近い近い夜明けは近い、銀色のはるかな道

続く続くはるかな道を、暗い夜空を迷わずに、二人の星よ照らしておくれ
近い近い夜明けは近い、銀色のはるかな道、はるかな道//。

今、我々の前に銀色の道は開けていない。今日の空模様のように、どんより鉛色の道だ。その「道」は明日も続くが、決して夜明けは近くない。

「道」って言葉、難しいんだよな。特に「どう」と読ませれば・・・。

そして、ほら、そこからはけもの道だぜ・・・。

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