2014年1月2日木曜日

荷を分かち持つ・・・

新年二日目。皇居では一般参賀があり、皇居の近くを駅伝人が駆け抜ける。

新聞は休刊。テレビもニュース枠は少なく。穏やかなような物足りないような。

そうだ、一般参賀でも陛下は「穏やかな一年」と言われていた。誰だって思う。穏やかなることが有難いことだと。

昨日、新年にあたっての天皇陛下の「感想」が出されていた。
テレビはほんの一行。最後の部分しか伝えず、新聞は無い。宮内庁のホームページを見る。全文が載っていた。

思った通りだ。陛下はちゃんと「被災地」に言及されている。いや、それが陛下の言いたかった事の全てなんだといわんばかりに。
以下転載してみる。

「東日本大震災から3度目の冬が巡ってきましたが,放射能汚染によりかつて住んでいた地域に戻れずにいる人々や,仮設住宅で厳しい冬を過ごす人々など,年頭に当たり,被災者のことが改めて深く案じられます。
昨年も,多くの人々が様々な困難に直面し,苦労も多かったことと察していますが,新しく迎えたこの年に,国民皆が苦しい人々の荷を少しでも分かち持つ気持ちを失わず,助け合い,励まし合っていくとともに,世界の人々とも相携え,平和を求め,良き未来を築くために力を尽くしていくよう願っています。
雪の深くなる季節,屋根の雪下ろしの事故には十分に気を付けてください。
本年が,我が国の人々,そして世界の人々にとって幸せな年になることを祈ります」。

国民に呼びかけている。皆が苦しい人々の荷を少しでも分かち持つ気持ちを失わずに、と。

天皇陛下の気持ちはどこまで届いたのだろうか。


天皇家が祀られている伊勢神宮、明治神宮、熱田神宮・・・多くの参拝者、初詣で賑わっている。
神宮。

八百万の神にふさわしい、数多くの神社。

神宮と神社。その呼び名の違いは・・・。おかしなことを考えてしまったり。

元旦とは昨日の元日の朝のことなのに、夜になっても元旦って言われていたり。
“好景気”に誘われてか、高額の福袋が売れているという。
高価な宝飾品。「高嶺の花」を「高値の花」と表記するテレビ。値段が高いってことをもじった皮肉ではなさそうだ。


あいかわらず“難解”なカタカナ語が横行している。

取り戻すのは、まず「日本語」じゃないのかな。

「今日よりは明日はきっと良くなると 信じて生きねば道は開けず」。
東日本大震災で息子を亡くし、その後夫を亡くし、14歳の犬と暮らしている大槌町の79歳の老夫人の詠んだ句。
住んでいた家は流され、無くなったが、農作業小屋に逃げて一命を取り留めた。
夫や息子の死亡見舞金や義援金をつぎ込んで、その小屋の脇に家を建てて住んでいるという。
「二人の生きた証し」だとして。

陛下の年頭にあたっての感想に述べられている言葉が染みる。

“チェルノブイリ”異聞

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