2014年3月24日月曜日

「水」に負け続ける原発

冷却水が無ければ原発は爆発する。過酷な事故と起こす。関係者なら誰でも知っていたこと。
その水が無くなったことで、あの事故は起きた。いかなる技術も水には負けたということ。

4年前のことがそうだった。黒田如水の作と言われる、多分、永平寺にある「水五訓」というのを引き合いに出して、書いたこともあった。

多核種除去装置、汚染水除去の切り札とされてALPSは、用をなしていない。
故障したままだという。復旧の目途は無いらしい。
それとても、試験運転中の現在進行形だったものが。

汚染水処理は破綻した。

高濃度汚染水がタンクにたまる一方だ。極端な話し、タンクは高濃度汚染水で満たされてしまうという事なのか。

タンクの増設はどうなっている。それこそどれくらいのタンクを、あの無様な山を作るつもりなのだろう。

これが科学立国、技術立国の現状。
またも「水」にやられた。「水」に負けた原発。

事故当時は国中の英知が、そこに向けられていた。原発にだ。その英知の真贋はともかくも。

「アンダーコントロール」発言以来、一部の人を除いて、事故現場への関心は急激に薄れた。どうにかなるだろうという安易な楽観主義がまたもや頭をもたげ。

こと汚染水に関しては東電も政府も、関係者も「お手上げ、ギブアップ」ってことじゃないのかな。人為的ミスなんて言い訳以前のことだ。

高濃度の汚染水がつまったタンクが陽光に映えて黒光りしている光景。

福島県双葉郡の中にある光景・・・。

「工程表」などまさに絵に描いた餅。人の手が及ばないように水が暴れまわっているのだ。

そこが落ち着かない限り、問題を全く起こさないという状況にならない限り、「帰還」云々を政治として俎上に乗せ、何かはやっているなんていうことは茶番に等しいのだ。

「人知は及ばない」。

あらためて肝に銘じることじゃないのかな。

どうも不思議だ。ALPSのことはマスコミのネタにはほとんどなってない。
放射能の煙の中に隠されてしまっているかのよう。

人々の関心は、中国大陸から偏西風に乗ってやってくるPM2.5や0,5に集中する。その原因の一つが化石燃料だ。

環境省は温室効果ガスの危険、危機を訴える。化石燃料を使うことがその原因だとして。

大気汚染、健康被害。それを防ぐのはクリーンエネルギー。つまり原発だ。そう言わんばかりの“マインドコントロール”を仕掛けているような。

温室効果ガスは地球を温暖化に向かわせる”悪“の標本のように言われる。たしかにそうなのかもしれない。でも、本当に地球は温暖化に向かっているんだろうか。

誰もがみんな知っている。いま原発はこの国では動いていない。電気は、それこそ“無駄遣い”されている。消費税増税で、家電商品は売れに売れているという。

とにかくなんかが「変」なのだ。いや、なにもかにもが「変」なのだ。そして「変」なことだらけの世の中を”当たり前“と思っている人達も大勢いるということ。

またもだんだん不機嫌になってくる。春に背いて。

“チェルノブイリ”異聞

  ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...