どうも「馬鹿」とか「バカ」とか「バカ野郎~」って言うのは“禁句”らしい。
ばかばかしい、それは“容認”されているようだが。
子供の頃、親に良く言われていた言葉がある。喧嘩をして帰って来た時だ。
「バカと喧嘩をすれば、バカになるのよ。バカと同じになるのよ。バカを相手にするのはやめなさい」って。
親が言った「バカ」とは何を指すのか。その”概念“はわからない。何となくはわかるが。理屈っぽく捉えれば、「同じ土俵に乗るな」っていうことかもしれない。
子供ながらに、どっか「納得」していた。だから「つまらない喧嘩」はやらないようにしていた。つまらない事で兄弟喧嘩はよくしていたが(笑)。
戦前、戦中、戦後。それを生き抜いて来た人が、平易な実感として体得していた思いかもしれない。
もしかしたら、親の言った「バカ」とは、子供が感じるのとはもっと違う、社会全体に向けた言葉だったのかもしれない。
敢えて誰を指すのかは言わない。言う必要も無い。
今の世の中、世界、バカ同士が“喧嘩”しているようにも思える。喧嘩をしたいために、あえて喧嘩の種を蒔いてみたり、喧嘩を吹っ掛けてみたり。
言ってみれば、なにか格好よく“理論武装”のようなことを言うけれど、戦争っていうのは言ってみれば「国同士の”大人“の喧嘩」。
かつて日米安保締結、改定の頃、それ以降も、日本の仮想敵国はソ連だった。ソ連とは名指しできないから某国として。安保条約にもとずく、日米の軍事演習は、すべてソ連を念頭に置いたものだった。
今は、いつの間にからか、それは中国であり、北朝鮮であり、韓国に変わった。
島嶼部を敵国が占拠して・・・。それははっきりしているのは尖閣。その奪還を目的とした軍事演習。あり得る事態との想定のもとに。
たしかに、あらゆる戦争の発火点は、そう点であった。点が拡大して線になり、面になり、全面戦争・・・。
ミサイルが飛び交う時代の戦争。サイバー攻撃がある時代の戦争。そしてインテリジェンス。
太平洋戦争。日本は負けた。兵站能力の差。彼我の違い。精神力で勝てると思った間違い。
今はそれを原子力戦争になぞらえる。原子力とうか原発。共通項がある。インテリジェンスだ。情報だ。
太平洋戦争でも、アメリカは情報戦争として、日本の兵力、軍事力、国土の在り様・・・。その確固たる情報を持っていた。日本はどうだったか。たしかに真珠湾の奇襲作戦は成功した。その後は・・・。暗号はすべて解読され、丸裸のような戦を強いられてきた。
原発事故。アメリカのインテリジェンス能力は、それこそ放射性物質の飛散状況や、事故現場の“能力”も知っていた。日本は原発建設にあたっては科学技術の粋を集めた。
事故が起きたらどうする・・・。そのインテリジェンスは持っていなかった。事故処理能力は決定的に欠如していた。
そのことを鋭く指摘する科学者も専門家もいなかった。
原子力戦争にも“負けた”。
上辺は「平和利用」としての原子力開発。どこかで「核武装」という”夢“を持っていた人たちがいたのかもしれない。
もしかしたら「原子力」というバカと喧嘩していたのかもしれない。平和を願うという事はバカなことなのかもしれない。
本当にアメリカは日本の集団的自衛権を、その行使を望んでいるのだろうか。
行き交うのは「ばかばかしい」表面的事象だけ。裏が、すべてのことに裏があるということを嗅ぎ付けないで、表向きの動きだけで「喧嘩し合っている」ような。
吉田茂の「バカやろう解散」。ばかやろうと言って吉田茂の気持ちがわからないでもない。国会を侮辱したなんていうが、あの頃も今も、あそこには「バカヤロウ」が沢山いる。
親には、あの世に行った時、怒られるかもしれないが、時には「バカ」との喧嘩もしなくてはならないのかも。阿呆と言われても。
♪筋の通らぬことばかり 右を向いても左を見ても、馬鹿と阿呆の絡み合い♪
“傷だらけの人生”を選択していくのは「ばかばかしい」が。
2014年3月3日月曜日
“チェルノブイリ”異聞
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