2020年、今から6年後。この国はどんな姿になっているのだろうか。
原発は数機が再稼働している。電力不足なんてことは言の葉にも上らなくなった。
エネルギーはふんだんに日常生活の中にいきわたっているだろう。
事故があった福島原発。廃炉に向けての作業が、地味な作業が続けられている。
作業員不足が懸念されているが、「誰かがどうにかするさ」って風潮が支配している。
中間貯蔵施設が出来上がり、異様な光景を見せている。
汚染水問題は時々取沙汰される。もうそのことに皆慣れっこになっている。そういうもんだと。
「原発観光地化」、ダークツーリズムが具体化し、多少の“恐怖”を感じながらも、興味本位の人が双葉郡にやってくる。
そこは観光地として整備される。
住むところを失った難民の群れは、各地に散った。仮設住宅はなくなり、そのあった場所には痕跡すら残らない。
子どもたちの健康の問題も、たまにしか話題にならない。そう、子どもたちは皆大きくなって行くのだから。
日本人は「忘れやすい」国民性がある。風化をさせてはならないとするいくばくかの人たちは、そのために人生を賭けている。
三陸の海岸はコンクリートで囲まれ、海の見えない海の町が出来上がっている。
安部政権は長期政権として存在している。その長きことが“偉業”としてもてはやされている。
何回か選挙があった。1強多弱体制は変わっていない。
集団的安全保障体制が出来上がり、世界のどこかに日本の自衛隊が行っている。
戦火の中に置かれている。
与党と言う名の中で、最後の砦とされていた公明党も、もはや「平和の党」ではなくなった。その存在意義さえ薄れた。選挙のたびに自民党の補完勢力となっている。
多くの国民は、東京オリンピックに狂喜乱舞している。テレビも新聞も、連日のオリンピック。
戦争を知る世代は急激に減った。「戦後からの脱却」は果たされた。自民党の議員も顔ぶれがかなり変わった。
保守本流はいなくなった。健全野党なんてものも無くなった。新保守主義が台頭している。自民党の歴史を語れる人もいなくなった。
少子高齢化社会だけは言われ続ける。しかし、その現状を打破できる人たちは統治機構の中にはいない。
「大過無く勤め上げる」。そんな風潮だけは続いている。
人口は、就労人口は明らかに減少の兆しを見せ始めている。目端の効く経営者は海外にそれを求める。企業の海外進出が加速している。国内経済は衰退し、貿易収支で、どうにか国が保たれている。
国債と言う名の国の借金は増え続けている。納税人口は減っていく一方だし。
穏やかな五月の風の中での白昼夢ですよ。この話は。
今もそうだが、誰も、十年先を見越した問題をあまり考えない。目先の、明日のことしか考えない。思わない。
そして文化の主流は「アイドル」が占めていく・・・。
6年後、自身がどうなっているか。さっぱりわからない。考えておかねばならないことは多々あるのに。
だめだ、また白昼夢の世界に入り込んでしまいそうだ。なぜ、夢ってこうも悲観的なことばかりなんだろう・・・。
2014年5月29日木曜日
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