昨日一日、話題は金環日食でした。世紀の天体ショー。天文ショー。テレビでみる画像。あらためて宇宙の不思議と人知の及ばざることと、宇宙の営みの数々に恐ろしささえ覚えます。そして太陽の黒点の動きが何やらと言う話もあったり。
観光やグッズ、プラネタリュウム入場料などなど。経済効果はたった5分で164億円だったとか。8千万人の人が見たり見ようとしたりだったとか。
そしてきょうの話題はそれこそ東京スカイツリーの完成、営業開始。運がよかった8500人が塔にあがれ、その周辺には20万人が来るという話。
東京新名所誕生おめでとう!!
・・・とじゃ言ってみたものの、いや、やはり凄いことなのか。昨日の話の続きじゃないけれど、今まで地上からスカイツリーを見上げてきた人たちが、こんどは天空から下界を見下ろすことになる。目線が変わる。
電波塔。東京タワーはテレビの為に必要なタワーだった。関東一円に電波を送るちゃめに。ヅカイツリーもデジタル波を送るために必要なものには違いないが・・・。
「テレビは絶対に滅びない」。そう“宣言”している象徴かとも。
高みを目指す人間・・・。たしかに上から見下ろす光景は絶景だろう。七層の上に築かれた天守閣から為政者は民を見下ろしていた・・・。
・・・あの隅田川界隈の光景はずいぶん変わったことだろう。ボクにとってのいわば故郷東京はすっかりその姿を変えてしまった。あの懐かしい下町の光景は・・・。
東京スカイツリーものがたり。その光景をテレビで見るたびに心中は複雑な思いにとらわれる。
スカイツリー。訳してみれば空の塔。バベルの塔という史実が浮かぶ。
スカイツリーの下には「空街」という新しい“街”が誕生した。その街へ人は群れていく。
「ふるさと」の変貌を見ながら、「ふるさと」と追われた人のことを思う。町は存在しながら、人の住めない街。その果ての悲しい町。「仮の町」。
仮の町が置かれるかもしれないいわき市。その漁港に活気が戻ったといわれる。かつをの水揚げ。築地の市場に運ばれる。千葉の漁港に水揚げされたかつをと値段は4分に1。同じ魚場、八丈島で獲れたというのに。
この競り値に肩を落とす漁師も多いのでは。4分の1という数字が物語るものは・・・。
魚の“目線”が気になる。NDの紙を貼られ、安値で売られるかつをの。
人々の目線は奪われている。金環日食の話題に、スカイツリーの話題に。被災地の話題はその分、かすんでしまっている・・・。
被災地の子供たちをスカイツリー見学に招待。やがてそんな“美談”だけが、画面や紙面を飾る時もくるだろう。
天体ショーにパノラマビューショー。どっちもいい話題には違いないんだけれど。
スカイツリーの経済効果は・・・。それもやがて話題になる。
2012年5月22日火曜日
“チェルノブイリ”異聞
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