原子力村と言われる「ムラ」。このムラの中に住んでいる人たち、というか、その構成員。あまりにもたくさんありすぎて、なにがなんだか・・・って。
核燃料サイクルの在り方を議論している内閣府の原子力委員会が、電力会社など推進派だけえ非公開の会議を開いていた。その議論をもとに報告書を書き変えていた。
新聞は書く。「原発事故後も原子力ムラの癒着を物語っている。原子力行政への不信感が高まるのは必至だ」と。
多少の知識だけで言えば、国の原子力に関する組織は同じ内閣府の中にありながら、原発を推進しようとする、この原子力委員会と、一応“中立”と言われる原子力安全委員会はある。安全委の委員長はあの“有名”になった斑目。
見直しが決まっている経産省の原子力安全・保安院。資源エネルギー庁。政府の中でもこんな具合。で、新設されるはずの「原子力規制庁」は発足する気配無し。
その他、“法人”含めて、原子力と名がつく、それに関わる機関や組織は、日本原子力研究開発機構だったり、それこそ電力会社を束ねる電事連、電気事業連合会、各電力会社、日本原燃・・・。動燃、たしか日本動力炉開発会社といったか、むつ小川原開発会社とか、何という数があるのか。
これらはいずれも当事者。大学にある原子力研究機関や、その他民間含めると、その「ムラ」、まさに群れをなしていると。
原子力ムラ、依然健在。体質存続。
ものの道理からすれば、これらをすっきりさせてからの再稼働と思うのだが。
脱原発を考える場であり、原子力と言う名はつていないが、経産相の諮問機関である「総合資源エネリギー調査会」だって、“推進派”の委員が大多数だし。
「ムラ」の内容を明らかにし、その「ムラ」を、それこそ実在の行政組織としての「村」を大合併させたように、再編しない限り、大飯原発再稼働なんて出来っこないともうんだけど、野田くん。無理だよね。
「ムラ」とはかつて自民党の派閥を指す言葉だった。それがいつしか「グループ」だと。それはともかく、このムラの最大の掟。
「放射線漏れより、情報漏れの方が怖い」と言っているとか。隠ぺい、隠ぺい。
ボロってのは隠せば隠そうとするほど明らかにされる。そう隠し通せるもんではないと思うけど隠す。ボロが明らかになった時の反動の方がよっぽど怖いと思うんだけど。
でもね、やはり「ムラ」の中は袋小路のように入り組んでいるのかな。入ったら出られないような。
2012年5月26日土曜日
“チェルノブイリ”異聞
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