10月1日。今日夕方消費税増税が正式に決まり発表されるという。来年四月からとりあえず8%。
経済財政諮問会議とかなんとか、言ってみれば「隠れ蓑」。初めに結論ありきのことども。
デフレからの脱却、景気回復、経済成長・・・。思惑通りに事が進むとは思えないのだが。
「日本経済を成長路線に乗せた男」「日本をデフレから脱却させ、経済大国の地位を取り戻した男」。そんな“勲章”を後世に残したんだろう。名誉欲の帰結。名を残したんだな・・・。
昨夜遅くまで、自公の税調が開かれていた。党内で“疑問視”されていた復興増税の廃止。
どうやら、わけのわからぬ“条件”だとか“言い訳”をつけて政府の方針を了承するとか。
昔は自民党の税調は大きな権限を持っていた。山中定則が会長時代は党の了解無くして税制改正はあり得なかった。政府税調はそれを追認するのみだった。
時代は変わった。「政高党低」と言われるようになった。政府のいう事には結局だれも従う。
安倍は飛ぶ鳥を落とす勢い。
鳥と鶏は違うけど、たまたまのタイミングなのか。卵の値段が急騰している。なぜか。農水省の考えかた。供給過剰になって値崩れを起こさないために”生産調整“を進め、補助金を出して卵の生産量を抑える。つまり鶏を殺したってこと。その他の生活必需品の値段も上がる。
一時あった「軽減税率」の話は出てこない。
「法人の復興増税を廃止、実効税率の引き下げ」。それをもって企業の収益を上げ、賃金を上昇させ、消費を拡大して、景気をよくする。経済成長を図る。
そうはならないと思うが、そうなったとしよう。
賃上げの“恩恵”に浴する人たちはどれくらいいるのか。サラリーマンと呼ばれる人たち全部なのか。全部としよう。それは人口の何割を占める。
彼らは一般的に「消費者」と呼ばれる。テレビがお決まりのように街頭インタビューする東京の新橋駅前。なんでどこもここも新橋なのか。
10月。年金給付額は引き下げになる。平均2349円。それが引き下げられるってことでの対象者である僕が鬱憤を晴らしているわけでは決してない。
年金生活者も物を買えば消費税は払う。
復興増税の撤廃含め、法人税引き下げは個人商店にも及ぶのだろうか。
消費税が上がれば当然買い控えが起きる。大手スーパーは“吸収”出来ても個人商店は無理だ。もろに売上げ減。でも消費税は払わねばならない。
“恩恵”に浴さない人たちはどれくらいいるのだろう。消費税は誰にも平等にかかるのに。
原発避難者に対する東電の賠償金、慰謝料か。それは一人月10万円。避難指示が解除されても1年間は支払われることになったようだ。
10万円は生活費だ。消費税は払わねばならない。
経済とは経世済民ということ。民を救うということ。金儲けのことでは語源としては無いはず。その言葉の意味を政治家は知らない。
山崎豊子が亡くなった。彼女の本はほとんど読んだ。「運命の人」っていうのを除いては。
反骨の作家だった。社会の矛盾をついていた。反権力だった。不条理を許さないとした人だった。
そういう人が徐々に消えていく・・・。受け入れざるを得ない人間社会の在り様なんだけど。
10月・・・。美しい季節を語る気分にはなれない。
2013年10月1日火曜日
“チェルノブイリ”異聞
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