集団的自衛権を巡る自公の協議。結局あれは何だったのだ。安保法制論議とはなんだったのだ。
要するに「安倍」の言い分を取り繕うための議論だったのではないかと。
公明党とは第二自民党だ。そんな思いがひしひしとする。自民党の補完政党としてある公明党だと。
政権与党という蜜の味を一回吸ったら、もうそれを忘れられない。美味しさを。
そんなことを言えば、彼らは「とんでもない」と否定するだろうが。
しかし、今の公明党の存在は、在り方は安倍自民にとっては最強の見方なのだ。
一党支配には、まま“批判”が出るおそれがある。
二党でやれば・・・。
野党と称するところにも事安保法制、その延長線上にある改憲では安倍に共感する人たちもいる。まさに「みんなで渡れば・・・」の世界なのだとも。
野党であった時の公明党。中道勢力としてあった公明党。そんな時代もあったのだけれど。それとて「今は昔」の“思い出”か。
多分に自民化する公明。それは、政治手法を結党時から自民党に学んできたからかもしれない。
「歯止め」なんてどこか期待を持たせて、やったことは永田町の論理として存在する「足して二で割る」「相手の顔を立てる」という手練手管の話しだけ。
どうやったら集団的自衛権を行使できるのかという「出口論」。黒を白といいくるめる“偽弁証法”。
憲法とは。憲法の理念とは。平和主義とは。それを徹底的に論じてからの改憲論議であるはず。
それが皆無だったとは言わない。しかし、初めに改憲ありきであり、いきなりそれを持ちだすのには無理がある。反発もある。
とにかく「慣らさせること」「慣れさせること」。
くどくは言うまい。言葉を字句をもてあそんでの安保法制論議。歯止めどころでは無い。安倍思想にお墨付きを与えてしまったのような感ありだ。
出口論をいくらまとめたからと言ってもことの本質は「まとまって」いない。
平和とは何か。戦争とは何か。憲法とは何か。その根源は。入り口論はまさに「たなざらし」のままなのだ。
初めに改憲ありき。その安倍思想を是認しての出口論なのだ。
平たくいえば「言い訳作り」なのだ。
公明党の支持母体はまだ創価学会のはず。学会員の諸氏よ。学会創設者の牧口常三郎の「思想」を「闘争」を思い出せよ。知らないのなら「学べよ」。
同じような構図が「原発」にもある。
原発も結局は、今、話題になり、皆がそれにばかり気を取られているのは「出口論」。
事故の収束のための出口論だ。
少なくとも政治家や、官僚がうつつを抜かしていることは。
なぜ原発が出来たか、なぜ原発を必要としたか。原発とはそもそもなんだったのか。
反省と責任をもともなった議論、それが原発の「入り口論」。その入り口論は、なかったわけでもない。しかし、あっと言う間に影を潜めた。
「そんなことを言っている場合じゃない」という、目先の事だけに捉われて。
5年目、不透明な部分は多く存在する。どうにもならないこともあるかもしれない。
しかし、それが、いささかでも進み始めているというなら、あらためて原発の「入り口論」に意を用いるべきではないのか。
論点はいくらでもある。自然と原発の問題もある。原発の経済的コストの整合性の問題もある。
福島で起きたことを「結果論」と捉えてもいい。専門家も、一市民もさまざま学んだはずだ。
それを生かすことが「入り口論」に立ち返ることが出来る唯一の術だ。
きょう、あすのことだけ考える出口論。将来を見据えた、それがこの国にとって、いや人類にとって必要なものなのかどうかという、「青臭い入り口論」に立ち戻るべき時が5年と言う歳月なのだとも思う。
入り口論に立ち戻れない事。それをも「思考停止」と言うのだ。
2015年3月28日土曜日
“チェルノブイリ”異聞
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