安倍晋三という政治家は、ある意味「卑怯な政治家」の範疇にはいるかもしれない。
三原じゅん子を使って、その言葉の意味も歴史もしらない女性議員をつかって「八紘一宇」と言わせてみた。
自らは「我が軍は」と言ってのけた。
安倍政権のやり方、それは「ボールを投げかける」というようなものではない、刺激的な言葉を使って、人々に「免疫」を植えつけてしまうということなのだろうか。
世間の反応を探ろうとしているのだ。真っ向勝負ではない。搦め手作戦だ。
安倍は「無知の人」ではないと思う。無知なら、さまざまな考えに耳を貸す度量がある。無知で無い人は、自らの知に凝り固まっていて、他言を容認したり、まともに議論する度量を持たない。
国会審議、彼にとっては単なる「消化義務」程度の物なんだろうとも。
だから「我が軍」発言も、独特の論法ですり替える。
安倍の嘘の一つである「アンダーコントロール」。普通の人は、アンダーコントロールとは「完全に制御された状態」だと認識する。
それとても東京オリンピックを招致するための“方便”だった。もっとも、それを信じた人たちも悪いのだが。
安倍の発言の“真意”はこういうことだったようだ。
「汚染水問題も含めて、事実を掌握し対応している」ということなのだ。
そしてきちんと対応できていないこともわかっている。対応することが難しいということもわかっている。
でも、その実情は“隠す”ということなのだ。
言葉の意味を変えたり、解釈を勝手に変えたり、論点をずらしたり。そして時には恫喝や懐柔の手法を使う。
なぜだかはわからないが、その安倍の前でメディアは沈黙に等しい状態に陥っている。安倍の「土俵」の中での報道に終始している。
メディアは安倍の「コントロール下」にある。
“報道ステーション問題”で古賀が引用したマハトマ・ガンジーの言葉。
「あなたがすることのほとんどは無意味であるが、それでもしなくてはならない。そうしたことをするのは、世界を変えるためだけではなく、世界によって自分が変えられないようにするためである」。
用意されていた言葉なのかどうかはわからないが、メディア人に向けてだけではなく、多くの人に向けてのメッセージだったとも思えた。
だって、我々は「変わること」を“拒否”したのだから。
世界によって変えられることを「拒否」する人がいてもいいのに。
同じ古賀姓だが、自民党の古賀がこう言っていた。安全保障法制についてだが。
「中身を見てみると、集団的自衛権の議論から大きく踏み越している。とんでもない法制化が進められようとしている」。
「自民党の先生方、何か言ってくれよ。なぜ黙っているんだ。ハト派じゃなく良質な保守派がいっぱいいるはずだ。政権与党の先生方にしっかり考えて発信してもらいたい。それが大きな責任ではないか」と。
アンダーグラウンド。村上春樹がオウム事件、地下鉄サリン事件を題材にして書いた大作だ。
その書かねばならないという動機は「私は何をすればいいのか」という自問だと言っている。
変わるゆく日本をより深く知るための手立てだったともいう。
漠然とした言い方になるが、この国にはアンダーグラウンドに書かれた「くろやみ」クンがいる。
そしてアンダーコントロールされていると詐弁されている「福島原発」は、意識として、まさに「アンダーグラウンド」であり、「闇」が“支配”しているということ。
2015年3月29日日曜日
“チェルノブイリ”異聞
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