作家で画家の加島祥造さんの著作「求めない」。自然の力をタオの力を説く。1923年生まれ。奇しくも関東大震災の起きた年の生まれ。
求めないーすると、簡素な暮らしになる。
求めないーすると、いま、十分に持っていると気づく。
求めないーすると、今持っているものがいきいきとしてくる
求めないーすると、それでも案外生きていけると知る
求めないーすると、キョロキョロしていた自分が可笑しくなる
求めないーすると、ちょと恥ずかしくなるよ、あんなクダラぬ物を求めていた
のかと。
彼の求めないはもっともっと続きます。
求めないーするともっと大切なものが見えてくる。それはすでに持っている
ものの中にある。
東日本大震災、原発事故。一か月です。
あらゆることでこの国は大きく変わらなければならない。変わるということは環境や生活を含めて皆それないりにわかっているはず。
でも、個に立ち返った時、かつてあった日常をと思う。普通の生活に戻りたいと思う。当然のこと。だけど変わってしまったのだ。
求めても求められない。手に入らない物がいかに多いか。
一ヶ月間、物資を欲しいと求めた。これからは心の平安を求める時か。
その時に加島祥造のいう「求めない」こころが生きてくるのかも。
求めても求められないもの。ないものねだりより、あるもの探しへの出発。
変わろうとしないメディアは相変わらず。オウム返しにように。「心のこもった、きめ細かい対策が求められています」。なんでもかんでも「求められています」の連呼。ニュースキャスターは必ずそんな定型文で閉める。それで己の使命を果たしたと思っている・・・。
電話あり。これから避難所に行って犬を二匹預かりに行ってきます。飼い主は別の遠くの避難所に行っている子供に会いにいくとか。
犬が何を求めているか。犬の方が「求めない」ことをすでに悟っているのかも。
“チェルノブイリ”異聞
ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...
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新しい年となった。雪の中だ。 良寛の詩作を引く。「草庵雪夜作」の題名。 回首七十有餘年 首 ( こうべ ) を回(めぐ)らせば七十有餘年 人間是非飽看破 人間の是非看破(かんぱ)に飽きたり 往来跡幽深夜雪 ...
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そう、あれは6月の初めだったか。 急に視力が悪く、パソコンの画面が見え難くなった。 脳梗塞で入院した時、最初に診察してくれた当直の麻酔科の医師が「白内障が出てます。手術した方がいいですよ」と教えてくれていた。 その後転倒して、それも二回。 CT 検...