2011年4月29日金曜日

会議は踊る、されど進まず

200年も前にヨーロッパで使われた言葉が、今、日本で通用してるなんて。故事に倣うってことか、習って改めるべきと思うのですが。

フランス革命後のヨーロッパの秩序回復を目指したウイーン会議。各国それぞれの「我」を言いあい、まとまらず。会議というものの有り様を言った箴言とも。会議は踊る、されど進まず。

震災後、菅が立ち上げた、多分、自分でも覚えていないだろうくらいの数多くの会議、会議、組織、組織。なんとか本部、本部。

どっかで毎日、その目的に沿った議論が交わされているんでしょうか。はなはだ懐疑的なり。

無意味な会議の典型。菅首相の諮問機関「復興構想会議」。何をする会議なのやら。いまだに不明。しかも下部組織に「検討部会」とか。

メンバーは菅が選んだものだという。お気に召した人達ということか。関係県知事、学者、評論家、宗教者・・・。なんの構想を考えるのか。理想を語る、話しあうというなら、今はまだそんな時期じゃない。哲学者や宗教者が「生きるとは何か」を説くなら、そこに知事なんていらない。知事にも温度差、能力差あり。あげく財源の話までするときたら・・・。

政府と言う行政機能はどうするのか。

今、理念や夢物語を語っている場合か。あげく内輪もめ。検討部会と親会の復興構想会議とで。検討部会で具体論でも話されたら我々は何をやるのかって。まるで権益争いのような。これが有識者と言われる人達の実態。

そして官僚はすべて排除されている。今、官僚組織を使いこなさないで何が出来るの。別に官僚の味方してるわけじゃないけど、政治主導ってのは全くダメだったことを菅が証明したのに。

だいたい、20いくつもの会議や本部を立ち上げて、そこでの議論や内容を菅が聞いているのか。理解しているのか。対策に生かせているのか。

物事には優先順位というものがある。それを決めるのが指導者のつとめ。
まだまだ将来の夢を語っている時じゃないでしょ。

今、今日、この時に困っている人を救うのが政府という立場の人のシゴト。

まだ電気が無い、水道がない。生き死ににかかわることに全体であたりなさいよ。

原発処理に知恵を絞りなさいよ。政府と自治体が一体になって対処しなさいよ。

行きたいっていうボランティアを有効に活用する方策を整えなさいよ。

官邸を中心にした、永田町や霞が関で。机上の空論みたいなことばかりやって時間浪費させてどうするの。

ばかばかしいこと多すぎる。危機意識がまだまだ欠如している。官邸の内部でなにやらごちゃごちゃ「俺、聞いてない」「俺、しらない」「あいつが勝手にやってること」なんて言って、しかも男が男に”嫉妬”するような、足の引っ張り合いみたいなことやってるってのが今の日本の政界の姿。

なんとか復興会議。やるなら官邸を出てやったら。週一回、被災地周り持ちで。空論に少しは現実感が味付けされるかも。

「されど進まず」。もう何日、そんな思いをさせられてきていることか。原発処理。まさに。

なんかテレビでは今、自己満足に近いような、言いわけ並べたような検証番組やっている。

検証はいつでも出来る。今やることって他にもあるはず。家をさがしてあげなさい。満足な食事を与えてあげなさい。本来は善意であるはずの人達が、「不安」という二文字に踊らされて、いがみあうような状況を無くしなさい。

もう、政府に、政治に、踊らされるのは、ほとほと疲れてきましたよ。踊り疲れましたよ。

“チェルノブイリ”異聞

  ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...