2011年8月1日月曜日

想像力欠如の政権

以前、指導者の、リーダーの要件として「想像力」ということを書いた。菅にはそれが全く無いと。
改めてそれを思い知らされている昨今。菅だけではない。政権が。

直近の例。被災地を中心とした高速道路の無料化。被災地の住民や、たとえば県外に避難した家族のところに行くとか。それは善政であった。被災証明か罹災証明をとれば。それに証明書無くても「物資を運ぶ」大型トラック。

世の中、なんでも「得」することに乗らないのは「損」。全市民に被災証明出した自治体も。
亭主の周りでもいました。被災証明書貰って来た。全国何処へ行ってもタダだからどこかに遊びにいかなくっちゃ。いい大人が真顔で話しあっている。スポーツジムのサウナで。

「悪知恵」働かす奴はどこにでもいる。九州から首都高は通らすに水戸あたりまできて高速降りてUターンして東京。数万円の高速料金浮かせる。
なんでも利用するものはしてやろう。そんな根性の人いるのは当然。問題になると所管大臣様はすかさず言う。「制度を中止します」。

くるくる変わる国の方針。制度を決める際に、ちょっと考えればこんな事態がおこること誰でもわかりそうなこと。

「こうしたらこうなる」「なったらこうしよう」。そんな想像力が全く無し。とてもじゃないが政治ではない。いきあたりばったり、思いつき。

避難区域の設定も然り。菅の想像力の無さ。今でも思いだすと胸くそ悪くなるあの発表の時のしたり顔。

肉牛の汚染藁問題も然り。当然予想されて然り。唖然としている大臣の顔見ると殴りたくなる。なんでそんなこと想像出来ないのだ。

多分、農水省の役人どもはわかっていた。でも教えない。なんたって「政治主導」なんだから。意見具申でもしようものなら怒られる。

牛の全頭検査や買い上げを地方自治体が国に求めると、「甘えてばかりいて何もしない」と国対委員長ふぜいまでがわめく。

原発事故直後から今に至るまで、そしてこれからも続くであろう菅政権なるものの素養素質の無さ。

想像力に無いリーダーを持った国は必ず滅びる。歴史が証明している。

きのうも菅は得意そうに言っていた。はやり言葉では“ドヤ顔”っていうらしいけど。
エネルギー環境会議でわめいた。「安全保安院のやらせメール問題は、あの薬害エイズの時と同じ構図だ」と。保安院のやらせメールは数年前のこと、自分の政権下ではなかった。またぞろ菅の卑怯なとこ。悪いところは前政権。

薬害エイズと同じ構図だと今言うなら、そんな官僚のずるがしこさわかっていたのなら、政権獲得後、なんで、大ナタふるってこなかったんだって。

なんでもかんでも経産省を悪者、保安院は最悪との言いよう。
あんたは社長でしょ。役所は組織としての部下でしょ。社長から悪者にされた部下が真面目に働くとでも思っているの。市民運動の中では通用してたかもしれないが政治の世界では通用しない。

男らしくないし、なんだか不様に見える海江田の涙、号泣だったけど、海江田の心情もわかるような気がする。

そして海江田の涙も帳消しにするような、電力不足、需給見通しをめぐる資源エネルギー庁と電力会社との“怪”。これとて「想像力」欠如のなせる業かと。

“チェルノブイリ”異聞

  ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...