2011年8月3日水曜日

それでも「電気」を首都圏に送り続ける

多分、日本の原発はこのまま順次終わりになっていくのでしょう。稼働中のものが定期点検に入ったら再稼働は知事や立地自自体が認めない。点検中のものも再稼働は認めない。

菅が「脱」を言おうと言はまいと。

そして依然「闇」のままの電力量。電力不足なるものはずっと続きます。数年前、埋蔵金騒動ってのが永田町で流行りました。歳入不足の折。特別会計洗っての埋蔵金探し。官僚は隠しに隠し続けた。

これからは「埋蔵電力探し」に躍起にならざるを得ない。そして、今言われている「節電」なるものが「日常」というか、あたり前のものになってくる。

企業が生産拠点を海外に移すとかなんとか言っても、だれもそれを止められない。電気が足りなくなるんだから。

原発事故による放射線被曝。それが福島県内だけのことなら、その人達を忌避すればよかった。差別、区別すれば事足れりとしたかもしれない。

牛乳、野菜にはじまって、牛肉がセシュウム汚染藁を食べ、それが全国に流通したとあっては“賢明”な消費者さまも他人事ではなくなった。

原発はいらない。合い言葉のように。

「脱原発を言う菅を辞めろっていう民主党はおかしいんじゃないか」。テレビで噛み付く芸能人コメンテーター。

脱原発を言う人は良い人。躊躇する人は悪い人。かつての持論はどこへやら。原発危険を叫ぶ“専門家”ばかりが増えて。

異常気象は続くでしょう。いや、もっと異常になるかも。酷暑、酷寒。

電気で成り立っている近代国家。君はこの「節電」に「電力不足」に未来永劫立ち向かえるや。

福島第一原発から南へ20キロ圏内。広野火力発電所というところがあります。
震災以来稼働していませんでしたが、先ごろ試運転もどきの再稼働。発電能力は平時で380万キロワット。とりあえずは100万キロワット。今月中には220万キロワット増。燃料は重油と石油。もくもくと煙を上げながら電気を作り、東京へと送電しています。広野町住民は避難中。

童謡の「汽車」。♪今は山中、今は浜、今は鉄橋わたるぞと、おもうまもなくトンネルの闇を抜けたら広野原♪

この歌の舞台だとも言われている。蒸気機関車が走る常磐線の光景。発電所の煙はどこか蒸気機関車の煙。原子力発電が蒸気を電気に替え、新幹線を生んだと言えるかも。

地域住民が居ない発電所で電気が作られ、多くの人が暮らす東京圏内にその電気が送られている。原発の惨禍があっても福島は東京に電気を送り続ける。

原発が無かった時代、常磐線は多くの集団就職の「金の卵」を福島県から上野に運んだ・・・。

原発の「闇」は依然続く。抜けられない。

“チェルノブイリ”異聞

  ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...