今日、10月26日は「原子力の日」だそうです。原子力の記念日なんだそうです。
昭和39年、政府が決めました。昭和38年のこの日、茨城県の東海村で原子力発電が初めて行われたこと、昭和31年のこの日に日本がIAEAに加盟したことによるものだそうです。
それから48年。織田信長の謡曲「敦盛」の一節ではありませんが、人生わずか50年・・・ではありませんが、原発は50年足らずして終わりの始まりを迎えました。50年・・・。原発がもたらした“繁栄”は一炊の夢の如しなのであり。
戦後の繁栄。たしかに原子力発電が寄与したところは大かもしれません。過疎の村や町が豊かになったのも事実。
原発とカネ。
そのしがらみ。地方自治体の首長の判断は、反対、賛成、ともにわかります。
しかし、これほど大きいリスクはおそらくないでしょう。戦後以来。
戦後と原子力。いまだ、日本は「戦後」を引きずっています。戦後を一つの尺度としています。それは決して「風化」させるということではなく。
「戦後最大の円高水準」。新聞はそう書く。そう、それが1ドル360円の固定相場の時代からであっても、尺度や基準は、やはり「戦後」にたとえられる。
驚異的な復興を遂げた、高度経済成長を果たした。戦争と戦後は、日本の大きな分かれ道だった。
そして半世紀。原発で日本は再び分かれ道に。
TPP交渉にしても然り。国内の様々な分野で、さまざまな人たちが、あっちが悪い、こっちが悪いと口角泡を飛ばせていがみ合っている時じゃないんでは。
平成の新日本列島改造論。それを提起する時じゃないのかな。
もうひとつ。きょうは「柿の日」でもあるという。明治28年のきょう、正岡子規が詠んだ句。「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」にちなんだという。
鐘ですよ。カネじゃない。福島の柿からは汚染が出ているという。家々の庭の柿の木。柿が下がったまま。獲ろうとしない。カラスが群れをなしてついばんで行く。
夕方6時。裏のお寺の鐘が鳴る。防災無線からは♪カラスと一緒にかえりましょ♪の音楽が流れる。遊んでいる子はいないのに。
2011年10月26日水曜日
“チェルノブイリ”異聞
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