来年の今頃、この国はどうなっているのだろう。一年なんてあっと言う間。その姿が想像できるような、したくないような。
民主党の代表選。誰が党首になっているのだろう。野田なのか。まさか小沢が“復権”しているのか。選挙さえなければ民主党政権。総理大臣。
原発はどうなっているのだろう。冷温停止は確保されているのだろうか。
エネルギーはどうなっているのだろう。この冬を乗り越え、また猛暑を乗り越えられたとしても。
“節電ファッショ”は、依然、風潮として残っているのだろうか。
円高はどうなっているんだろう。企業は海外に出ていってしまっているのだろうか。
被災地の人たちの暮らしはどうなっているのだろう。原発避難民はどこでどうやって暮らしているのか。
雇用は、失業者は・・・。
すでにして、福島県からの県外避難者の54%が「移住」を考えているという。
今日を、明日を考えることにいささか疲れてきた。だから一年先を思って見ようとする。だけど、希望の「希」の字も見えて来ない。
日本人の食卓はどうなっているのだろう。電気釜で炊いたホカホカのご飯は食べられているのだろうか。福島県は4番目の米の生産地。野菜だ、椎茸だ、肉だ、果物だ。秋の味覚はことごとく敬遠されている。
「国の責任で、速やかな対策が求められています」。テレビのキャスターはそう言い続けているのだろうか。
せめて、せめて、人と人とのつながりの中で、新たな、「美しい物語」のひとつもで出来上がっていればいいけれど。
「民」の力で、新しい何かが生まれてくれていればいいけれど。強力な除染装置や、復興のための知恵が。
皆が責任転嫁ばかりしている。国は地方の「合意」が必要だと逃げる。自治体の長は、国の無策ばかり言う。
被災地の「復興」に、善意の仮面をかぶった剥げ鷹が舞いおりてくる。
賠償は金。責任は倫理観。ないまぜになっての混乱。
不信の渦はもっともっと巻き怒り、とんでもない国が「再生」されているかもしれない。それまでに、また大災害な無ければ・・・。
穏やかな日々は望み様も無く・・・。
2011年9月11日日曜日
“チェルノブイリ”異聞
ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...
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新しい年となった。雪の中だ。 良寛の詩作を引く。「草庵雪夜作」の題名。 回首七十有餘年 首 ( こうべ ) を回(めぐ)らせば七十有餘年 人間是非飽看破 人間の是非看破(かんぱ)に飽きたり 往来跡幽深夜雪 ...
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そう、あれは6月の初めだったか。 急に視力が悪く、パソコンの画面が見え難くなった。 脳梗塞で入院した時、最初に診察してくれた当直の麻酔科の医師が「白内障が出てます。手術した方がいいですよ」と教えてくれていた。 その後転倒して、それも二回。 CT 検...