2011年9月11日日曜日

来年の今頃・・・

来年の今頃、この国はどうなっているのだろう。一年なんてあっと言う間。その姿が想像できるような、したくないような。

民主党の代表選。誰が党首になっているのだろう。野田なのか。まさか小沢が“復権”しているのか。選挙さえなければ民主党政権。総理大臣。

原発はどうなっているのだろう。冷温停止は確保されているのだろうか。
エネルギーはどうなっているのだろう。この冬を乗り越え、また猛暑を乗り越えられたとしても。

“節電ファッショ”は、依然、風潮として残っているのだろうか。

円高はどうなっているんだろう。企業は海外に出ていってしまっているのだろうか。

被災地の人たちの暮らしはどうなっているのだろう。原発避難民はどこでどうやって暮らしているのか。

雇用は、失業者は・・・。

すでにして、福島県からの県外避難者の54%が「移住」を考えているという。

今日を、明日を考えることにいささか疲れてきた。だから一年先を思って見ようとする。だけど、希望の「希」の字も見えて来ない。

日本人の食卓はどうなっているのだろう。電気釜で炊いたホカホカのご飯は食べられているのだろうか。福島県は4番目の米の生産地。野菜だ、椎茸だ、肉だ、果物だ。秋の味覚はことごとく敬遠されている。

「国の責任で、速やかな対策が求められています」。テレビのキャスターはそう言い続けているのだろうか。

せめて、せめて、人と人とのつながりの中で、新たな、「美しい物語」のひとつもで出来上がっていればいいけれど。
「民」の力で、新しい何かが生まれてくれていればいいけれど。強力な除染装置や、復興のための知恵が。

皆が責任転嫁ばかりしている。国は地方の「合意」が必要だと逃げる。自治体の長は、国の無策ばかり言う。

被災地の「復興」に、善意の仮面をかぶった剥げ鷹が舞いおりてくる。

賠償は金。責任は倫理観。ないまぜになっての混乱。

不信の渦はもっともっと巻き怒り、とんでもない国が「再生」されているかもしれない。それまでに、また大災害な無ければ・・・。

穏やかな日々は望み様も無く・・・。

“チェルノブイリ”異聞

  ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...