数日間にわたって列島を恐怖に包んだ台風15号。昨夜は当地郡山に爪痕を残してくれました。河川は氾濫するは、町の低地では道路が冠水するは。
街道のあちこちも決壊するは。夜中までサイレンの音が鳴りやまず。
一夜明けたら道路は渋滞、渋滞。あちこちで通行止め。
県内だけでなく、宮城や岩手でもそうだったようですが、とりあえずの空き地に建てられた仮設住宅。水が流れ込み、床上浸水の被害にあったとこも多数でした。避難してきた人が避難所にまた。
「地震と時に戻ってしまった。また一からやり直さないと」。被災者はため息。
どこまで痛めつけられるのか。
昨夜の町からすっかり人気が消えていました。水だけの街。街道は寸断・・。
原発避難区域を「死の町」と言った鉢呂発言。それをめぐって未だ論議がされているようです。以前に言った政治家もいる。メディアもその表現を使ったなどなど。
「死にまち」。それは、ある意味「文学的表現」として許される言葉なのかと。
「まち」としゃべった言葉に「町」という字を当てるか、「街」という字を当てるか。もちろんメディアの表現は、全部「死の町」でした。
感覚的に解釈するなら「町」とは住居表示、地名、行政区画。線で引かれたもの。
「街」とは人が行き来するところ。常に人が営みを続けているところとでも言おうか。
人が居ない、人々の生活が感じられない。そういうことの「死の町」発言だったとしたら、「街」は死んだようであるけれど。「町」は厳然として存在している。「町」は無くなっていない。
どの字を当てるかによって同じ言葉でもとらえ方に差があるような。
水があふれ、道路一面が貯水池のようになり、人っ子一人いないようになった昨夜の郡山の街を見ながら、繁華街を見ながら、そんな思いがした次第。
ちなみに、亭主が毎月寄稿しているタウン誌。その名称は「街こおりやま」。その誌面からは毎号人の息吹が感じられる。
2011年9月22日木曜日
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