安倍晋三閣下、昨日は福島入り。川内村から大熊、広野と。動機は不明。
中間貯蔵施設建設にとりあえずの目途がついたからということか。
「遅れていた福島の復興。重い課題がやっと前に進み始めた」と語ったとか。
“遅れ”をお認めになったのですね。
“お土産”は常磐道の開通。12月には浪江―亘理間を開通させるという。線量の高い、富岡―浪江間は来年の大型連休が目途とか。
道路の開通。先の国道6号も然り。「復興」を印象付けるにはもってこい。
開通の見出しが県紙に踊る。
広野では「お気に入り」のトラクター運転。なにやら乗り物好きの子どもの風情。嬉々としていてような。そして広野のコメのおにぎりほおばり、「美味しい」と。
ふだん、山海の珍味をたらふく召し上がっている身、塩結びの素朴な味はことさら美味しかったのかもしれないし。
その県産のコメ。農家への前渡し金、60キロ7,200円。去年はほぼ1万円。
コメ農家は悲鳴をあげている。疎水権料、苗代、耕作機器。経費差し引けばいくら残るのか。農家の手元に。
「値下がり」。原発のせいではない。農政の問題だ。食糧政策の破たんだ。
コメ農家の離農は進むはず。
農林水産族の議員さんは、いかがお考えなのだろうか。
川内村のばあちゃん、仮設にいるばあちゃん。今朝電話あり。飼い犬の具合が悪いと言う。すぐ動物病院に連絡。診断の結果は結膜炎ということで点眼薬投与で様子見ということのようだが。
村から一緒に避難してきた犬。避難所では軽自動車の車内暮らし。仮設に移ったもののケージが「お部屋」。さぞかしストレスも溜まっているものと。
避難所暮らしの時も動物病院に連れていった「思い出」。たしかあの頃は県獣医師界の申し合わせかなないか。避難犬や猫の診察、治療は無料だったような記憶あり。
安倍の来県に合わせて、党本部は県知事選、内堀副知事支援を決定。でもね、事務所に来ていった「事情通」によると、選挙の主導権は民主党が握ると言う。
内堀支援の安倍来県ではないといえるのかどうか。タイミングよすぎるし。
参院選時も第一声は福島市。「福島の復興なくして日本の再生なし」と大見得切られたが。
今更ながらの「遅れていた復興」。
内外に誇示しなくてはならない福島の復興。目指す東京オリンピックか。実態の伴わない復興なるものの感。
除染が完了しない中での道路開通。
数値は後日通知と言うことだったが、きのう、我が家に除染後の計測。全体の線量は下がったようだが、“汚染土”を埋めた箇所はやはり線量が高めに出たとかいう話し。
国道6号開通も常磐道開通も、雄平、内堀ラインの「おかげ」といわんばかりの感あり。
勘ぐり過ぎかな。
いろんな意味で、政権に影響する選挙のたびごとに「福島」を持ち出さないでよ。“利用”しないでよ。
避難解除区域や居住制限区域が混在する広い川内村。昼食含め滞在が1時間半。狭い範囲での“視察”でも、汚染土が入った黒いフレコンバッグの山は車中からでも眺められたはず。どう映ったのだろうか・・・。
視察と言う名のパフォーマンスに利用されての感。
2014年9月18日木曜日
“チェルノブイリ”異聞
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