今日は彼岸の入り。彼の字を借りて彼の国のことにふれる。
スコットランドの独立をめぐる国民投票。結果は反対が多く“否決”された。
300年に及ぶイングランド“支配”からの脱却。成らなかった。
それは良し悪しを論ずるものではない。
この事に興味を持っていたのは、仮に独立が成功すれば、歴史上、まれに見る「血を伴わない独立」の成功という“視点”だった。
「もし独立すれば、日本にとっての影響は?メリットは?デメリットは?」
昨日の日本のテレビ番組の視点はそこに集中していたかのような。
ウイスキーが値上がりする。円安が強まる。石油が・・・。
大英帝国、グレートブリテン。さまざまな民族の集合体。独立の機運は、彼の国の人達のさまざまな歴史観、想い、経済的理由、もろもろだと思うが・・・。
無血独立はならなかった。今後はどういう展開になっていくのか・・・。
その機運があるスペインのカタルニアがどう動くのか・・・。
独立運動、独立戦争。かってのアメリカだってそうだったし。民族自決のために多くの血が流されてきたことへの思い。
翻って日本の歴史。沖縄独立だってあっていいこと。元の琉球王朝に戻るのもいいこと。
東北も然りだ。
ルサンチマンを伴って。
もう20年以上も前か。現役時代の頃。東北6県の系列局共同制作、共同セールスということで「東北独立テレビ」という番組を作った。毎週土曜の昼。
1年で番組は潰えた。その番組名の。
かわって「テレビ、イーハトーブ」というタイトルで再登場した。東北に拘っていたあの頃・・・。
格段に意識したわけではないが、どこかにテレビ局としての地方ローカル局としての“ルサンチマン的感情”があった。
その番組も、やがて潰えた。
「東北独立宣言」という講義をしたことがある。災後だ。
蝦夷の国であった陸奥が都の支配下に置かれた。それは何故かという発想から始まって、原発問題にもいささか及ぶような。
戊辰戦争もそうだ。明治政府を作った薩長が攻め込んで来た戦争。
東北の民は、陸奥の民は、中央に対して戦いを挑んだ、戦いを仕掛けたことは無かった。
常に“侵略”の対象にされてきた。
短絡的な位置づけだが。
吉里吉里国は、願望を込めた「夢物語」だったのだ。百姓が大統領に就任し、国語は吉里吉里語、つまり東北弁。自給自足の食糧、エネルギー。最先端の医療確保。
頭をキリキリ舞いさせながら、「吉里吉里人」の、井上やすしの作品を主軸に「東北独立宣言」というタイトルの話をした。
福島県知事選。まさに独立した自治体の長を決めるのに国が強引に介入してくる。
地方の時代とは地方独立の“思想”であっていいのだと思うのだが。
スコットランド独立。イギリス政府は大いに干渉した。国王も懸念を示していた。「まさか」とは思いながらもの大いなる危惧。イギリスという国をゆるがるような「まさか」。結果、まさかとう坂は無かった。
友人の一人が面白いことを言っていた。県知事選を評して。昨夜あった熊坂候補の政策発表会を覗いて。
「まさかのクマサカ」って。そう、そんな「坂」があってもいいのかな。選挙カーに「まさかの熊坂」って書けば面白いとその友人。
東北独立なんていうと道州制にという現実論が帰ってくるかもしれないが、その連関性は無しでお願い。夢物語なんだから。そんな住民条例があるわけでも無いのだし。
でも、何度も言うが「おかしな構図」の選挙戦なのだよな。
“国論二分”のスコットランドが羨ましい気もする。
今夜もスコッチ飲みながら考えてみるつもり。
2014年9月20日土曜日
“チェルノブイリ”異聞
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