「トンチンカン」と「付け焼刃」。いずれも鍛冶屋さんにまつわる言葉。漢字の当て字では「頓珍漢」と書く。鍛冶屋で鉄を打つ時に、音が揃わないことから来たもの。物事の辻褄が合わなくなったり、ちぐはぐになること、または、間抜けな言動をする人を指す。辞書にはこんな記述がされている。
付け焼き刃という言葉は、中世の刀鍛冶の用語だという。切れの良くない刀に鋼(はがね)の刃を付け足したものを言い、転じて「にわか仕込み」を表すようになったとか。
関西電力大飯原発の再稼働をめぐって、政府がわずか3日で作った安全対策の基準。まさに付け焼刃かと。しかも、その基準とやらが「とんちんかん」。
その基準で再稼働させて、何かあったらどうするー。「はい、私の責任です」と枝野。おいおい、お前さんいつまで大臣やってるつもりだい。とっくに民主党政権は終わっているぜ。
ほんと「とんちんかん」な言葉ばかり発する。
童謡。村の鍛冶屋。「しばしもやまずに槌打つ響き、飛び散る火の花、走る湯玉。“ふゐご”の風さへ息をもつがず、仕事に精出す村の鍛冶屋」。
こっちはね、壊れた“ふゐご”のように息をぜいぜいしているんだぜ。
昔風に言えば、原発事故だって、「ふいご」が正常に機能してなかったってことじゃん。
落語のネタにもならないや。
そして頓珍漢なのは電力需給。大飯再稼働しないと夏場の電力足りないと、数字が並べられる。電力量の数字なんて当事者しかわからない。メディアが伝える数字は、発表に過ぎない。その電力会社の数字にお墨付き与える経産省。数字もまさに「付け焼刃」の感あり。
エネルギーの需給問題と原発問題は別のものと思量せり。
電力会社の融通はどうなっているの。
発電コスト、コストとばかり言う人いるけど、建設や廃炉のコスト考えたら、原発って一番高いコストかかるんじゃないかな。
原発の本質論はさておき、再稼働を巡る動きの数々。なんか様々“陰謀”臭くって。
原子力規制庁が出来ないからっていうんで、あの「デタラメ、斑目」は健在なり。瑣末なことを、揚げ足取りのようなことばかり言って、規制庁法案の審議すらしない自民党ってなんだい。
消費税巡る党首会談に応じないってのも然り。手続き論での反対。事の本質ではないはずだが。
頓珍漢ばかりが生息している・・。
民主党にも、自民党にも、東電にも、経産省にも、「まとも」な奴はいるはず。それらは「組織の論理」ではじかれる。昨日も書いたかもしれないが「電気止めてやれ」って冗談ではなく言っている役人もいるとか。
国を建て直す「鍛冶屋さん」出でよって。
「マッチ擦る束の間 海に霧深し 身捨つるほどの祖国はありや」。
2012年4月10日火曜日
“チェルノブイリ”異聞
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