2012年4月11日水曜日

「大震災で亡くなった方」

きょう、4月11日。去年のこの日は大きな余震があった日。3・11よりも怖かったくらい。覚えていますか。直接的被害、被災は少なかったけど。最大震度6弱。震源地福島県沖。

あれから13カ月。今も新聞には「大震災で亡くなった方」という欄があります。普通の死亡記事欄とは違うところに。それぞれの県警の発表だそうです。

ひところまでは紙面のかなりの部分を占めていましたが、最近はお名前の数がだんだん少なくなってきています。

たとえば昨日の紙面。宮城県の7人の方の名前と住所が。高齢の方あり、中年の方あり。若い方がいた時もありました。

今も「大震災で亡くなった」人たちがいるということ。

その方たちが、いわゆる震災関連死。避難所や仮設の住人の方ということでしょうか。その辺がよくわかりません。でも、13か月も経った今でも「大震災で亡くなった方」は存在するのです。

もしかしたら、行方不明者になっていた方々が見つかり、身元が判明したって方もいるかもしれません。それがわからないのです。

福島県でも、先ごろ、請戸川周辺で県警の大掛かりな行方不明者の捜索が行われました。そのことは報道されたが、結果がどうだったのかという報道は無い。

「捜索」は一過性の数日間の「イベント」ではないはずなのに。

先月、内閣府から南海トラフの活発化によるマグニチュード9の地震が発生し、23メートルにも及ぶ津波が発生する可能性大と発表されました。
東日本大震災の「検討、検証」をもとにした科学者たちの精査した予測だという。

テレビは数日間、この話題で持ちきりでした。各種のシュミレーションがCG画面を含めて映し出され、浜岡原発に襲う津波の映像が流され、高知県の黒潮町では町そのものがのまれてしまうとされた。などなど・・・。

津波は2分後に到達すると計算されていた。

来ないことを、起きないことをただただ祈るのみ。

すでにして、高台移転を検討し始めた自治体もある。高台に逃げられる「道」を完備させているところもある。少ない予算をやりくりして。

南海トラフ地震、津波。それの予測が出たのは東日本大震災があったからである。

そして、起きるかもしれない大地震、大津波を防ぐことは困難である。

しかし、東日本大震災と、原発事故をきっかけにして、「備え」が出来ればと思う。東北の「経験」が生かされるなら、東北の人間は、あの悲惨な災害を被ったことを甘受しよう。
同じようなことにならないように役立ってもらえれば。

未だ、毎日のように名前が載る「死者」のためにも。

それにしても南海トラフ震災予測。なんでこのタイミングだったのだろう。

大きな恐怖心や不安を与えることで、対象地域の原発の安全性向上を促そうということか。
いや、そうではあるまい。「フクシマ」から目をそらさせようとしているんじゃないのか。

こんな「うがった」考えさえ浮かんでくるように、福島県民は政府に、権威に対して、ぬぐえない不信感を増幅させているのだから。

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