「名月をとってくれよと泣く子かな」。小林一茶の名句である。
無い物ねだりの例えに引くには申し訳ない気がするが。こういうこともそうなのか。
どうしても解せないことがある。原発と電力の問題。
だれがどうだと言うまでも無く、「再稼働」に向けた動きが急なようなきがしてならない。
いったい、原発が止まってしまってどれだけの電気量が不足するのか。メディアが伝えるのは「当事者」の発表数字である。今のところだけど。
それこそ、専門家も入れた、まともな人たちが算出して、計算した数字を提供することがまず先決かと。
前提にあるのは「正確」な電力供給量。電力会社で融通するなど考えられるあらゆる措置をとって、なにほど足りないのかということ。
たとえ夏場の猛暑が「想定内」だとしても、ほんとに足りないのかどうか。
このままではどうしてもやっていけない。それにみんなが納得した上での再稼働論議のはず。
すでにして「計画停電」の話が飛び出してきて、脅す、脅す。
電気があるのが当たり前。それはもう「ないものねだり」の世界。
再稼働の前にもう一つ政府がやること。足りないなら足りないなりの社会構造やシステムに英知を用いること。
「無いなりになんとかしよう」。そうやって戦後を乗り切ってきた日本人の筈なのに。
原発再稼働、安全対策、老朽化原発の廃炉。いったいナンボのカネかかる。電気代へのしわ寄せかい。
海底資源の活用。そのための経費のほうが安くつくのでは。
だから、あるもの探し。知恵出せ、知恵出せ、官民一体で。政府にはもう知恵は枯渇しているか出し惜しみしているのか。
もちろん原発にも手を染めたけど、資源外交を展開し、アメリカという虎の尾を踏んだと言われた田中角栄。彼の口癖の一つが「知恵を出せ」だった。
アフリカの地下資源はもう中国に全部取られてますよ。
ハトちゃん、イランに行って資源供給の約束でもしてきたのかな。
資源外交、エネルギー外交。さっぱり聞かなくなってしまったな。
春に背いてまたもや亭主のぼやき。
2012年4月21日土曜日
“チェルノブイリ”異聞
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