国会の党首討論で「無礼千万」という言葉が出たということですが、我々からすれば、その言葉、そっくりそのまま発言者に「のしをつけてお返し」したい。
友人からメールが来ました。「瀬川さん、東京からの帰りですが、もう、東京では福島の事は過去ですね、過去完了ですね」と。ある政治家に会ってからの帰りらしいけど。返事書いたらまたメール来て、「今、福島駅に降りたところなんですが、東京から来た大学生数人のグループとすれ違ったら、“おお、福島ダゼ!皆、マスク用意~~。放射能で死ぬぞ”って・・・。てめえら、ざけんなよって言えなかった自分にも疲れましたが」と。
彼の性格をよく知っている身としては心情理解するに余りあり。よくある無礼千万な奴ら。
ま、こんな小僧どもはどうでもいいことだし、まともな奴らもいっぱい知っているからーーとは思うものの、もし、そう言った現場に遭遇すれば多分一喝したでしょう。「無礼千万なり」と。でも、そういう輩にはこの日本語通用しないかも。
大飯原発再稼働。政治判断だとか。政治判断出来る問題じゃないでしょ。まして、今の政権にあるお前ら三下政治家に。出来るじゃない、出来ない問題でしょと。
再稼働妥当“宣言”。野田がやって然るべきなのに、またもや枝野にお任せ。豚もおだてりゃ木に登る。そして言いも言ったり。「電力不足になれば、高齢者や病人など、社会的弱者にしわ寄せが行く」とか。無礼なり。
例え電力不足になっても、「弱者」を助けるのが国家でしょ。その策を考えるのが政治でしょ。国家による恫喝、再び登場の巻き。
もちろん、最初から再稼働ありきで動いていたことは間違いなしだけど、たしかに福島はもう過去完了にされているのかも。
事故の検証も済まず、未だ不安定な原発を抱え、何の総括もせずに電力不足を盾に再稼働に走る姿は・・・。福島では何も解決されていない。多くの避難民がいる。放射能の恐怖におびえている人たちがいる。もっともそれは、その恐怖心は“妥当”なものだと言い難い部分もあるにしても。
とにかく福島県民が多大な被害の真っ最中にあることだけは間違いなし。
福島県民や隣県でも「被害」を受けている人に対して無礼なことこの上無しと。
枝野は福井県に行った。福井県知事はともかく、隣県、隣市は「反対」。それらを見切るのか。
政治家の打算と駆け引きが見えてくる。足して二で割る手法が。容認派には妥当との判断を示し、地元理解を最終判断の材料にするという逃げ口上を持っているまま。「大阪や滋賀、京都の反対で出来ませんでした」。最大の“強敵”とされる橋下の顔立てられる。選挙での脅威はいささか弱まる。
そんなこんなの落とし所かとも。だから日々の動きを無視したくもなるのだが。
そしてこの“シナリオ”が当たりだとすれば、これまた無礼千万。
政権と政治と国民の間に出来てしまった溝。不信の渦。もはやそれを埋める手立て無しとも。国にして国家の態を為さずにありと。
“チェルノブイリ”異聞
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